- そろそろ子どもに箸を使って食べられるように、教えていこうかな。
- 箸が上手に持てるようになる教え方があるなら知りたいな
とお考えのお父さん・お母さんはいますか?
教え方が分からなかったり、教えても上達しなかったりすると、親子ともに疲れてしまって、もう教えるの面倒だなあと思ってしまいますよね。
そんな時に、もし、お子さんが上手に箸を使えるようになる関わりが分かるのであれば、試してみたいと思いませんか?
今回の記事では、これから箸の練習を始めようと思っているご家庭や、すでに練習をしているんだけど、中々上達してないで困っているというお父さん・お母さんに、箸が持てるようになるまでの、日常的にできる具体的な関わりや、接し方のポイントについて解説します。ご自分のお子さんに合わせて練習ができるよう、関わり方を紹介いたしますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
最後まで読むとこんな事が分かります。
- 年齢で始めない方がよい理由
- 理想的な箸の練習方法
- 箸が持てるようになるまでの手先の発達5ステップ
- 箸が持てない時の2つの理由
- 食事中の工夫と食事以外での効果的な遊び
- 箸が持てるようになる便利アイテム
少しでもお多くのご家庭の悩みを解決したくて発信しています。この記事がちょこっとでも役に立つと思ってくだされば、是非SNSでのシェアをよろしくお願いします。
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
- 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
- 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
- 同じ悩みでもお子さんやご家族のスタイルに合わせた対応をしています。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています。
いつごろから箸を使えるようになるんだろう?
- 「もうじき年長さんになるのにまだ、箸を使えない」
- 「他の子は、箸を使って食べてるのに、家の子はまだで心配」
- 「保育園で僕だけ箸持てないって言われる」
- 「何回教えてもできないからイライラする」
お子さんが箸で食事をしなかったり、ついつい怒ってしまったり、周りのお子さんと比べて心配になったり、食事が楽しくないんですと相談に来られる方がいます。
今まで、お子さんが箸を使えるように使えるようにと、一生懸命頑張ってこられてきたのでしょう。
ですが全然上手くいかないし、お子さんもやる気がなくなってしまい、どうしたらいいんだろうと悩まれる気持ちはとてもよく分かります(中々親の思う通りには子どもは動いてくれないですよね)。
お子さん自身も、集団の中では早くに箸を使って食事ができるお子さんもいるので、羨ましく思えますし、「箸を使える=大人と一緒」と、箸って憧れを抱きやすい動作なんです。ですが、使ってみたはいいものの、
- 中々食べれない
- 食べこぼしが多い
- 友だちのマネしても上手くつまめない
- 「〇君(ちゃん)まだスプーンなの!?」と言われちゃう
これらのことから食事の時間が嫌いになってしまうお子さんも少なからずいらっしゃいます。成長する中での悩みなのですが、もし、関わる大人が、上手な関わりを知っていればお子さんをサポートすることができますよね。
箸の持ち方は年齢で始めると危険?
結論から言いますと、実は、箸を教えるのに年齢を基準に進めようとするとうまくいかない場合があります。
もちろん、箸が持てる目安は5歳ぐらいだと言われていますし、始めたくなるお父さん・お母さんの気持ちもとてもよく分かります。
ですが、お子さんに合わせてではなく、年齢に合わせて練習を始めると、箸を持たせることを何とかしようとしすぎてしまい、上手くいかない事が多いんです。
それに、年齢合わせて練習すると、間違った持ち方がクセになってしまう場合もあります。
お子さんが箸を持てるようになるには、指先の発達や、本人の意欲が関わってきます。
もう持てる年齢なんだからと、年齢をノルマに頑張ってやらせようとすると、かえって食事の時間が嫌いになってしまうリスクや、他にその子ができそうな事や伸びてきそうな所(嫌いなピーマンに挑戦しようと思った、こぼさないで食べようと思った等々)のやる気も育ちにくくなってしまいます。
箸はいずれ使えるようになるときが必ず来ますので、焦る気持ちはよく分かりますが、焦る気持ちを認めつつも、まずはお子さんに合わせて関わってあげて下さい。
大切なポイントは、食事の場面で、箸を使えるように教え込むのではなく、お子さんに合わせて遊びや関わりの中から練習していくということです。指先の器用さを育てる・「はさむ」動作を身につける等、箸を使える準備段階を整えてあげると、結果的に上手に箸を使えるようになってきます。
箸が持てるようになるまでの5ステップ
箸を上手に持てるようになるまでの一般的な成長の流れ:
にぎり持ち(5本の指でぎゅっとにぎる)→したて持ち(手のひらを上にしてぎゅっとにぎる)→3本指にぎり(親指・ひとさし指・中指でにぎる)→えんぴつ持ち(3本指にぎりで持ち手首を動かす)→箸を使うという流れで成長していきます。
このような成長の流れはお子さんによって個人差があるので、何歳になったら箸を使うというわけではなく、お子さんの成長や気持ちを大切にしながら大人への第一歩である箸を使えるようにサポートしてあげましょう。
箸を上手に持てない2つの理由
指先の器用さ
指先を器用に動かせない、箸で「はさむ」動作がまだ身につく前に、持たせよう、練習させようとしていると、正しい持ち方や食べ物をはさんでつかむことができない場合があります。
力のコントロール
体に力が入りすぎている可能性もあります。ハサミやスプーンも同様なんですが、肩やひじの大きな動きと手先な細かい動きを連動しないと箸はうまく動かせません。
→食べ物をつかもう、つかもうとする事に集中しすぎるあまりに、無意識のうちに体に力が入りすぎて、上手に箸をコントロールできない場合もあります。
子どもが箸を持てるようになる関わり
食事中は楽しく
お子さんにとっては「食事を食べる」という行為には、姿勢を正しくする、こぼさないように食べる等の沢山のやる事があります。そこに「箸を使って最後まで食べる」事をノルマにしてしまうと、食事を楽しめなくなってしまったり、箸のことばかりに気をとられてしまい、箸がいやになってしまうかもしれません。できるだけ食事の時間以外に「箸を使って楽しく遊ぼう」「お箸の練習をしようよ」と声をかけてみましょう。
箸を使って楽しく遊ぶ
箸を使うオモチャも沢山あるので、遊びの時間を通して、箸に慣れたり、楽しく使い方を学べたりする機会がとても重要です
おススメの遊びは、入れ物から入れ物にはさんだ物を移していく遊びです。
ポイントは、最初から難しいはさみにくいものではなく、スポンジを小さく切ったものや新聞・広告をちぎって丸めたもの等はさみやすいものから始めてあげましょう。
そして徐々に、フェルトボール→大豆→ビーズ等はさみにくいものにステップアップさせてあげると、「これもはさめるようになったんだ」とほめる機会もできますし、お子さんも自信が持てるようになります。おままごとも自然に箸に慣れる機会が増えるのでおススメです。
箸で「はさむ」うごきが難しい場合は、トングやピンセット、洗濯ばさみ等、開け閉めしやすい箸以外のグッズを使って練習するのも効果的です。
→支援では、先ほどの入れ物から入れ物に移す遊びをしたり、ピンセットで、フェルトボールを色別に分けたり、洗濯ばさみで遊んだり、お子さんが集中しやすい遊びをしています。かなり集中して取り組んでくれますし、その動作が箸の練習に直結するので、集中力や手先の器用さがともに育つのでおススメです。
私は個人的にはお手製のオモチャで、遊べればいいと思っていますし、コストも抑えられるので、家にあるものを使う事をおオススメしています。
中には、自分で作るの面倒だし、買って解決できるなら、買ってしまいたいというご家庭もいらっしゃいますので、そんなご家庭には以下のようなオモチャをおススメします。
指先が器用に動かせない場合
箸を持てるようになるのは、指先の器用さも大切です。1本1本の指を上手に動かせるようになっているのかまずは確認してあげましょう。
まだぎこちない、時間がかかるなあという場合は、「2の指は?」「3の指は?」等と指で数える、動画を観ながら指遊びを一緒にやる、手でキツネや犬を作って、影絵や動物ごっこをしながら、口の部分を動かしてみる等々、箸からちょっと距離を置いて、指を楽しく動かせる遊びを取り入れてみて下さい。結果的に箸が持てるようになる器用さが身に付きます。療育現場でもまず最初に指遊び・手遊びでウォーミングアップをすることは多く、細かい動きをマネをする練習にもなるのでおススメです。
食事で関わる場合のポイント
・食事以外の場面で楽しく箸を使えるようになってきたら、食事場面でも慣れさせてあげましょう。その際のポイントですが
箸をいきなり最初から最後まで上手に使うのは難しいです。
箸でつかみやすい食べ物(小さなおにぎり・食パン等)と、箸でつかみにくい食べ物(豆やトウフ島)があるので、はじめのうちはつかみやすい食べ物だけを箸で食べてから、残りはスプーンで食べてもOKということにしてあげて、少しずつ慣れていけると達成感も感じやすくて良いでしょう。
サポートグッズも活用してみる
箸の練習をしていくうえで、しっかりと持てるようにサポート付きの食器があります。無理なく楽しみながら練習していくには、サポートグッズも有効に利用していけると良いと思いますのでおススメの物を紹介しておきます。
・箸に慣れる所から始めるならおススメのトレーニング箸はエジソン箸より、使っている内に自然に正しく持てるのでおススメです。
・しっかりとした姿勢で、座れるハイチェア
まとめ
・箸に関心がなくても、このように、さまざまな遊びを通して、いつでも使えるように準備しておくことで、やる気になった時に、スムーズに箸に移行ができるようになります。
・大切なポイントは、①年齢にしばられない、②お子さんの成長に合わせる、③食事以外で楽しく練習する、④食事の際も少しずつ慣れていくという事です。
以上のような関わりが、これから箸を教えようとしているお父さん・お母さん、または、すでに練習をしているんだけど、中々上達してないで困っているというお父さん・お母さんのお手伝いになると嬉しいです。
ちなみに、本記事で紹介した遊びの中で、フェルトボールをピンセットで移す遊びや、小豆をお皿に移す遊びは、お子さんによっては、年長さんや1年生ぐらいのでも集中して遊んでいます。
気持ちをクールダウンさせる為にも、手先を使った活動を自分からやろうとするお子さんもいます。小さい頃の成功してきた、慣れ親しんだ遊びや、没頭する活動を行う事で、嫌な雑念を追い払う効果もあるんですよ。そういった意味ではブロック遊びも小さい年齢から小学生になっても遊べるので、万能かもしれません。
※レゴブロックはいろんな意味で万能!?
手作り以外のオモチャや遊びを紹介をしましたが、お子さんの手先の器用さや創造力を育てていくには、やはりレゴブロックがおススメです。
つまむ動作はもちろん、見本と一緒に合わせる練習や自分で創造して遊びを広げる遊び等、一度にさまざまなお子さんの能力を刺激してくれるからです。
1歳から遊べる「レゴデュプロ」も長く使えますし、男女問わずに、お子さんが夢中になってくれるので、まさしく万能と言えるでしょう。
レゴランド(C)・ディスカバリー・センターは、限定品をはじめ、店頭では手に入らない特別パッケージや特別価格での商品を販売しているので、お子さんが好きなレゴブロックを選んでみて下さい。
⇒期間限定 レゴランド・ディスカバリー・センター公式オンラインショップ
焦らず、ゆっくりとというのはどうしても難しいですが、遊びを通して、楽しく練習ができる時間が少しでも増え、お子さんの成長につなげればと思っております。少しでもできたら褒めてあげてお子さんの自信を育んであげて下さいね。
最後まで読んで下さりありがとうございました。