- 鬼ごっこでタッチされても逃げたり、鬼になると泣いてしまう
- ごっこ遊びが苦手
- おままごとに入れない
と疑問に思った事はありますか?
- 「この先大丈夫かな?」
- 「お友だちと上手に遊べるようになるの?」
と心配になることもありますよね。
実は、ルールを守れない理由はわざとや悪意があると誤解されやすいですが、お子さんによってさまざまな理由があるんです。
そこで今回の記事では、お子さんがルールを守れない理由と、ルールを守れなかった時の対処法と気をつけたい対応、ルールが守れるようになっていくための効果的な工夫の仕方について解説していきます。
最後まで読んでもらうことでこんなことがわかります。
- 原因に合わせた対応(言葉かけや具体的な関わり)
- 楽しくルールが守れるようになるコツ
- 悪化させるかもしれない、気をつけたい関わり
- 家や園、学校といった場面別での効果的な対処法
ルールを守れないお子さんにどう対応したらよいかお困りのお父さん・お母さんの悩みの解決にお役に立てればと思っております。もし、いいなと思えたら、今回の記事をSNS等で広めていただけると嬉しいです。
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
- 子育て中のお父さん・お母さんを心から尊敬しています。
- 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
- 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています。
お子さんがルールを守れない3つの理由
1:ルールを正しく理解していない
ルールそのものを理解していない可能性があります。
理解の仕方としても言葉で言われただけでは難しいお子さんもいます。
「こういう時はどうしたらいいんだろう?」と、周りを見て状況を察するのが苦手なお子さんもその場でのルールが分からなくなってしまいやすいです。
2:ルールを忘れてしまう
→聞いた内容を短い間忘れずに覚えておく(ワーキングメモリーと言います。)のが苦手なお子さんもいます。
その場合、直前に聞いていても何をすれば良かったのか忘れてしまっている場合があります。
→ワーキングメモリーが苦手な場合、わざとではなく、一度その場では覚えても、意識して覚えておく事が難しいんです。
- 同じ注意しても繰り返す
- 何するんだっけ?すぐに確認する
- 注意や集中が短い
ちなみにこのような行動の多いお子さんは、聞いた内容を覚えおくのが苦手かもしれません。
家族で楽しく!お子さんの苦手さもサポートできて一石二鳥!
ワーキングメモリーと言葉の意味理解が同時に育てられ、家族で楽しく遊べるなら、スリーヒントカードゲームがおススメです。最後まで話を聞く力が自然に身につき、文字が読めなくても楽しいイラストで小さいお子さんでも楽しめます。家族の時間も楽しく過ごすのにも盛り上がるので、楽しくお子さんの聞く力や集中力を身につけてあげたいなぁと思った方は、是非遊んでみて下さい。
3:気持ちのコントロールが苦手
→小さいお子さんはまだ気持ちをコントロールするのが苦手なため、「やりたい」と思うと気持ちが先に動いてしまいやすいです。
→自分はこうしたいというこだわりが強く、周りの状況に関係なく、我慢できなくなってしまうお子さんもいます。
いずれも共通するのは、「お子さん自身に悪意はない」ということです。
自分では悪いことをしているつもりはないので、思いがけずに兄弟や友達に指摘されたり、大人に注意されて、カッとなって反抗的になることもあります。
ルールを守れなかった時の対処法
ご家庭の場合
具体的に伝える
ルールの理解が難しく、忘れてしまう場合、ルールを教えるより、お子さんがどうすればいいか、具体的な行動を伝えてあげたほうが、何をすればいいのかか分かるので取り組みやすくなります。
- 「貸してって言おうね」
- 「ママと一緒に逃げるよ」
気持ちを汲みとる
→状況の理解が苦手なお子さんの場合、暗黙の了解が分からずに行動してしまうことがあります。そんな時は、
- 「逃げる方をやりたかったんだよね」
- 「このオモチャで遊びたかったんだよね」
と共感してあげると気持ちが落ちつきます。気持ちのコントロールが苦手なお子さんの場合も叱るより、共感してあげた方がパニックになりにくいので効果的です。
相手の気持ちを代弁する
→夢中になっていると、周囲の事は分からなくなりやすいです。それにもっとやりたいという気持ちも強くなります。
そんな時に、兄弟やお友達のことも意識させてあげる言葉かけで、周囲の事も少しずつ理解できるようになっていきます。
- 「〇〇ちゃんも鬼をやりたいって思っているよ」
- 「もし、ずっと鬼ばっかりやっていたら、〇〇君も嫌だよね」
- 「〇〇ちゃんだけが、使っていると、おともだちも悲しいってよ。」
保育園や小学校の場合
先生がそばについてあげる
→一緒にやってみると何度か繰り返すうちに適切なやり方を覚えられるようになります。
一度の説明だけでは難しかった場合に近くで伝えていただく&見本になってくださるとお子さんは安心できます。
おままごとのルールや役割が分からないお子さんも最初は先生がそばにいてあげることで徐々に役割を覚えていけるようになります。
他の子にわざとではないことを伝える
→他の子がお子さんを指摘しやすい環境を作らないようにしてあげ、「わがままな子」という印象を持たれないようにしておくと、お子さんもカッとなりにくくなりますし、お友達も悪いところ探しをしなくなります。
→周りの子が指摘や非難をする状態から、教えてあげるように伝えることで、思いがけない指摘が減り、カットなりにくくなります。
短く、具体的に伝える
ゲームの最中に忘れてしまうこともあります。
→苦手そうだと思うお子さんがいらしたら、一緒にやりながら「こうすればいいよ」と短い言葉で具体的に伝えてあげましょう。
ゲームを始める前に、短い言葉で、次にすることを「次は〇〇だよ」とルールを伝えてあげても良いかもしれません。
おままごとも先生と同じ役を一緒にやって見るとよいでしょう。
※ルールを守れず癇癪を起こす場合
→家でも園でもこだわりや気持ちのコントロールが苦手なお子さんの場合、思い通りにいかないと泣いたり怒ったりしやすいですよね。
癇癪がおさまるまでのステップ
- ステップ1:クールダウン
- ステップ2:気持ちを汲み取る
- ステップ3:落ち着いたら励ます
- ステップ4:ルールがあることを教える
- ステップ5:どうしてもやりたくなった時の事を一緒に考えてみる
以前紹介した記事も役立ちますので参考にしてみてください。
お子さんの言葉かけで迷ったらまずは読んでもらいたい1冊
お子さんがワーっと感情て気になっているときは、まずはその場を離れてクールダウンが最優先です。
気持ちを受け止めつつも、冷静になったタイミングで、ルールを守るようはっきりと伝えてあげましょう。
気をつけたい関わり
無理に教え込む
→ルールがわからない、忘れてしまう場合、遊びを中断させて、何回も教え込んでも、お子さんは嫌になってしまいます。
→そればかりか、遊びへの興味や、遊んでみたいという意欲も無くなってしまいます。
代わりにどうすればいい?
⇒ルールが完璧に分からなくても、みんなと一緒に楽しめる、遊びに参加しているだけでもまずはよしとしてあげましょう。
ルールは車の運転と同じで、教えるよりも繰り返しの体験の中で身につけていけます。
ルールは分かっているけど気持ちのコントロールが苦手で、思い通りにいかないとすぐに泣いたり、怒ったりするお子さんの場合も、効果はあまりありません
→すでにルールを知っているので、何回も説明されると徐々にイライラが増してきます。
代わりにどうすればいい?
⇒やりたくない場合は無理に参加しなくても良い事にしてあげる、やりたかったら、ルールを守れるよう約束する、具体的に何をするか伝えてあげた方が効果的だったりします。
ルールが守れるようになるコツ
ご家庭の場合
簡単なルールに変更する
家庭では「ルールのある遊びで遊ぶと楽しい」という体験をメインに関わってあげましょう。
その為に簡単なルールに変更してあげると楽しめることが多いです。
<鬼ごっこではなく、狼と子豚ごっこ>
追いかける役と逃げる側に分かれてお子さんの好きな方を選んでもらう。
<ルールのあるかけっこ遊び>
「走れ〜」と言って走り、「ストップ」と言うと止まるかけっこ(ちなみに家の子はこの遊びが大好きで公園でも家の中でもやってました)
徐々に「逆回り〜」とか「ゆっくり〜」とルールを加えていくと楽しいですよ。
音楽を流して楽しい雰囲気にするものいいですね。
家族でアナログゲームする機会を
体を動かす以外のアナログゲームも一緒に楽しむことでルールを守れるようになりますし、ルールを守る練習になります。
保育園から小学校までずっと使える
17種類の遊びが集約されていて、さまざまなゲームを体験できます。家の子はこれで、将棋や囲碁、チェスはもちろん、ビリヤードやリバーシ、ダイヤモンドのルールも覚え、お友だちとも楽しく遊んでいます。
家は25種類のバージョンだったのですが、今はもう販売されてないみたいですね。使い勝手としては、全体的にコンパクト&リバーシに磁石がついていないという点がやや不便ですが、さまざまなゲームのルールが覚えられるよう、子どもでも分かる説明書付きで、2人~4人で遊べるのでご家族で過ごすには飽きのこないアナログゲームです(買って8年経ちますがいまだに遊んでるのでコスパ良かったです)。
ここでもポイントは、楽しくできることをメインに教え込まないようにしてあげましょう。
→ちょっと違っても繰り返しで身につきますので「まあいいか」と言う視点が大切です。
→つまらないと感じたり、苦手意識がついたりするとやらなくなっちゃいますしね。
保育園&小学校の場合
見てわかる説明
ルールを守れないお子さんの多くは、言葉で説明されただけでは、ルールが理解出来ていなかったりします。
図やイラスト、絵を使って「紫の女の子がタッチしたら、赤の女の子が鬼です」と鬼のイラストを移動する等と説明してあげると理解しやすい場合が多いです。
簡単なルールに変更する
→家庭版のようにシンプルなルールで遊ぶのもいいですが、知っているお友達からすると物足りないかもしれません。
そんな時は、ありきたりですが、わかりやすい目印でルールの理解が難しいお子さんも、知っているお友達も楽しめる工夫があると良いでしょう。
ワッペンを持った人が鬼、貼られた人が次の鬼になる
帽子の色を変える
椅子取りゲームでは、全員分の椅子を用意して早く座れるだけに(曲のテンポ変えるだけでも楽しいですよ)または、椅子の数を3−4人分減らして一人だけが負けないようにする回があってもいいと思います。
ごっこ遊びも鬼滅の衣装を複数用意しておく
苦手なことは無理に参加させなくてOK
→おままごとの役になりきったり、見立て遊びをするのが苦手なお子さんもいます。それにこだわりが強く、ルールを守るのが苦痛に思うお子さんもいます。そんな時は無理に遊びに参加させなくてもよしとしてあげましょう。
→遊びは楽しいと思えるのが1番だからです。
→楽しくないと思うと余計にルールのある遊びに参加しなくなったり、つまんないから、自分の好きなように遊ぶようになってしまいます。
お子さんが必ずしもルールのある遊びをやらなくても良いという視点も大切です。
まとめ
今回の記事のまとめになります。
ルールを守れない3つの理由
- ルールを正しく理解していない
- ルールを忘れてしまう
- 気持ちのコントロールが苦手
家族で楽しく!お子さんの苦手さもサポートできて一石二鳥!
ワーキングメモリーと言葉の意味理解が同時に育てられ、家族で楽しく遊べるなら、スリーヒントカードゲームがおススメです。
ルールを守れなかった時の対処法
ご家庭の場合
- 具体的に伝える
- 気持ちを汲みとる
- 相手の気持ちを代弁する
保育園や学校の場合
- 先生がそばについてあげる
- 他の子にわざとではないことを伝える
- 短く具体的に伝える
お子さんの癇癪で困ったらまずは読んでもらいたい1冊
気をつけたい関わり
無理に教え込むのはひかえましょう。
- ルールが完璧に分からなくても、みんなと一緒に楽しめる、遊びに参加しているだけでOK
- やりたくない場合は無理に参加しなくても良い事にしてあげる、やりたかったら、ルールを守れるよう約束する、具体的に何をするか伝えてあげた方が効果的です。
ルールを守れるようになるコツ
ご家庭の場合
- 簡単なルールに変更する
- 家族でアナログゲームする機会を
保育園から小学校までずっと使える
17種類の遊びが集約されていて、さまざまなゲームを体験できます。さまざまなゲームのルールが覚えられるよう、子どもでも分かる説明書付きで、2人~4人で遊べるのでご家族で過ごすには飽きのこないアナログゲームです(買って8年経ちますがいまだに遊んでるのでコスパ良かったです)。
保育園や学校の場合
- 見てわかる説明
- 簡単なルールに変更する
- 苦手なことは無理に参加させなくてOK
いかがでしたでしょうか?
ルールの理解は、長い目で見てあげるのが大切です。
ルールの理解が苦手だったり、忘れてしまいやすい場合、同じような場面でもルールが守れないことがあるからです。
一緒にやったり、するべき行動を具体的な言葉で伝えてあげることで、次第にルールを守れるようになっていきます。
→お子さんが楽しいと思えることで、繰り返せるので、難しい場合は無理に参加させず様子を見てあげて下さい。
「ルールが完璧でなくてもみんなと一緒にそれなりに楽しめる」ならOKというスタンスで関わってあげましょう。
この記事が少しでも読んでくださる方のお役に立てたら嬉しいです。
ブログを書くモチベーションにつながるので、もし、良かったと思えたらSNSでシェアをよろしくお願いします。
最後まで読んで下さりありがとうございました。