- 早く〇〇して!
- 何回言ったら分かるの!?
- ちゃんとして!
お子さんにこんな言葉かけをしたことはありますか?
1回も言わないというお父さん・お母さんは少ないと思います。私もあります。
時間がなく焦ったり、何回注意してもいう事を聞かないとイライラしたり言ってしまうことってありますよね。
そんな言葉かけですが、普段お子さんにかける言葉かけを具体的&ポジティブに変換するとメリットが沢山あります。
というのも、上記のような言葉かけ、実はお子さんからすると、何をしたらいいのか分からず混乱したり、自尊心を傷つけたり、やる気を奪ってしまい、逆効果になる時があるんです。
ですが、同じ意味合いなんだけど、具体的&ポジティブな言い方を知っていれば1回でも言ってみたくないですか?
言葉かけが代わる事で、とっさの一言が変わり、親子関係がさらに良くなる、お子さんも自信をもって、自分らしく育っていけるとしたら知っているだけでも損はないですよね。
そこで今回の記事では、場面に応じてついつい言ってしまいがちな言葉かけとそれに変わる積極的にお子さんに伝えてあげたい、具体的&ポジティブな言葉かけを紹介します。
最後まで読んでいただくことで、お子さんにとって分かりやすい&できたと思える&やる気がでる言葉かけを今すぐに言えるようになりますので参考にしていただければ幸いです。
この記事を読んでみて、少しでも役に立った、「これでいいのか!」と、思えたら、多くの方のお悩みを解決していきたいので、是非、この記事をシェアをお願いします。
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
- 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
- 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
- 同じ悩みでもお子さんやご家族のスタイルに合わせた対応をしています。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています。
とっさにでる言葉の言い方変換
〇言葉かけ(例) | 〇ポジティブな言葉かけ(例) |
---|---|
走るな! | 歩こうね・止まってね |
危ない! | 止まって!上に乗らないで! |
危ないからダメです! | ・もし怪我しちゃったら、公園行けなくなっちゃうよ(見通し) ・ママは、ケガが心配(自分の気持ちを伝える) |
うるさい! | 静かにして・アリさんの声ではなしてね |
※ポイントは好ましい行動を具体的に伝えるとお子さんは同じような場面でも、「ここは歩くんだ」「高いところ登らない方がよかったんだと」意識しやすくなります。
ミスや間違えた・出来なかった時にかける言い方変換
〇言葉かけ(例) | 〇ポジティブな言葉かけ(例) |
---|---|
お姉ちゃんはちゃんとしてる | 座ろうね(具体的な言葉かけ) |
お友だちはできているのに | 〇〇が難しかったんだ |
だから言ったでしょ! | どうすれば良かったんだっけ? |
何回言ったら分かるの!? | →どうしらいいと思う?(問いかける) →◯◯してみたらどう?(代わりの方法を提案) |
赤ちゃんじゃないんだから(不満) | 手でご飯食べてるよ、おもちゃ片付けてないよ(好ましくない行動を具体的に伝える) |
このくらいやってよ | →そこまではできたんだね。(出来るところを伝える) →一緒にやる?(毎回できなかったら手を貸してしまうと楽になることもあります) |
まだできないの? | →頑張ってやってるね →お手伝いしようか? |
なんでちゃんと◯◯できないの? | どうして◯◯できなかったんだろう? |
※兄弟やお友達と比べるような言葉かけは危険です
→お子さんが人の評価ばかり気にするようになる、他のお子さんよりも余計に傷つきやすくなる、自分らしく過ごせなくなり、自分を表現するのが怖くなってしまう等のデメリットがたくさんあるからです。そしてメリットが何もないです。
中々活動が切り替わらない時にかける言い方変換
〇言葉かけ(例) | 〇ポジティブな言葉かけ(例) |
---|---|
◯◯しないと△△できないよ | ◯◯したら△△できるよ |
終わらないとご褒美なし! | →終わったかな?ご褒美あるよ →終わったらご褒美だよ |
もう!一人で帰って! | →後5回だけ待ってるね →今すぐ帰る(つまらなそうに)?それとも後2回やったら行く(楽しそうに)? |
お友達もやりたがっているからどいて! | →後〇回滑ったら交代です →10数えたらお友達の番にしよう |
早く〇〇しなさい | →お片付けの時間だね、オモチャを箱に入れよう →これぐらいないなら食べれるかな(ごく少量を見せる)? →ご飯を食べます →手伝うね(主役はお子さん) |
※命令形より次にやる事を伝えたほうが取り組みやすいです
※この時に重要なのは活動が切り替えられたら褒めてあげることです。褒められると次も褒められたいから頑張ろうというやる気になります。逆に怒られると、どうせやめても怒られるならまだやろうと切り替えにくくなります。
お子さんの行動を注意する時の言い方変換
〇言葉かけ(例) | 〇ポジティブな言葉かけ(例) |
---|---|
いつになったら宿題やるの!? | →今日はなんの宿題があるの? →今日は宿題何からやるの? |
迷惑になるからやめなさい! | →大きな声出すと、驚いちゃう子もいるから、アリさんの声で話してね |
ちゃんとして! | →座ろうね・お返事しようね・ご挨拶しようね →座れる?立てるかな?お返事できる? |
馬鹿だな | よく見てね(好ましい行動を伝える) |
悪い子 | →おもちゃ貸してあげようね、嫌だよって言ってね →走ったら行けないよ |
いいかげんにしなさい! | 後何分(回)で終われるかな? |
何やってんの? | 何があったの?どうしたかったの? |
なんで◯◯したの!? | 何があったの?どうしたかったの? |
「何があったの?」はとても便利!
→お子さんが出来事を言いやすくなるので、「そしたら次にこうすればよかったね」、「気をつけようね」と、大人も気持ちを受け止めやすくなる&お子さんがお父さん・お母さんに相談しやすくなります。また言葉で自分のしたことを相手に伝える練習にもなります。
例:なんでお皿割ったの→お皿割れてるけど何があったの?
→子:水を飲むときに手が当たっちゃった
→大人:次からは周りをよくみるようにしようね
その他
〇言葉かけ(例) | 〇ポジティブな言葉かけ(例) |
---|---|
ちょっと待って! | 後◯秒(分)だけ待っててね |
痛くない・痛くない 泣かない・泣かない |
→痛かったね →悲しかったんだね ※共感してあげた方が早く治ります。 |
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日頃からついつい口癖になっている言葉もありますよね。
誤解しないでいただきたいのは、普段の言葉かけが悪いという事ではありませんし、それを否定するつもりも全くありません。
イライラしてたら、強く言ってしまうことだって当然あります。
大人も子どもも言葉かけを変換するだけで、行動も前向きに変換することがあります。
必ずこれを言って下さいという訳ではないですが、頭の片隅にでも覚えておいていただき、心に余裕がある時に、継続的に試して頂くだけでも意味はあります(以下のような感想をいただく事が多く、私も嬉しくなる時があります)。
- 何回言ってもダメだったのに少しずつできるように
- 余計にイライラすることはなくなった
- 子どもとの関係が良くなった
- 子どもが自信持って行動できるようになった
余裕がない時は仕方ないので、言えないご自分を責めないでください。
そして言えたら自分自身を褒めてあげて下さい。
それは、子育てはきれいごとばかりでなく、思い通りにいかない事やイライラする事の連続です。そんな中で、お子さんの為に言葉かけをかえてお子さんらしい成長を見守ってあげる事はとても素晴らしいことだからです。
そんな素晴らしい行動をしてくださっているので、ご自分にご褒美をあげたり、褒めてあげたりして、お父さん・お母さんも楽しく子育てしていきましょう!
最後まで読んで下さりありがとうございました。