- かけっこで勝てないと泣いてしまう
- トランプに負けそうになると機嫌悪くなる
- お友だちと一緒のチームで行う遊びも負けるとお友だちに怒りだしてしまう
- みんなで遊んでいても途中でやめたり、ぐちゃぐちゃしちゃって楽しめない
- 一度負けた遊びはやりたがらない
なだめても上手くいかないし、説明しても聞く耳ももたないし、どうしたらいいのか困る事はありませんか?💡
お子さんをなだめるのも大変ですし、毎回だと疲れてしまいますよね😭
優しくできずに、怒ってしまいたくなることだってあると思います。
実は、負けて、泣いたり、暴れたり、物を投げたり、家族に攻撃した場合、お父さん・お母さんもお子さんのイライラがうつり、冷静に対応することが難しくなるんです💡
ですが、もし負けてパニックになった時の対応を事前に分かっていれば、とっさの事にあわてずに対処できますよね。
そこで本記事を以下の3点についてまとめました。
- 勝つことにこだわる5つの理由
- パニックを鎮める王道の対処法
- 勝つことへのこだわりが減る5つの予防的な関わり
最後まで読んでいただくことで、どうして勝ちにこだわるのかだけでなく、ご家庭や保育園・小学校でのパニック時にも冷静に対処していけるようになります。
また、勝負事でパニックにならない為の関わりも分かりますので、是非試してみて下さい。
お子さんの勝ち負けのこだわりにお悩みのお父さん・お母さんの少しでもお役に立てればと思っております。
もし、良かったと思えたら、今回の記事をSNSでシェアしていただけると嬉しいです。
✨自己紹介✨
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です
- 子育て中のお父さん・お母さんを心から尊敬しています
- 子育て相談&発達障害支援を現役で10年以上続けています
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています
- 教師・保育士・作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます
- 私自身、ASD&ADHDの2人の子どもを毎日子育てしています
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、現役で働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関わりを提案できます。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信してます
お子さんが勝ちにこだわる5つの理由
どうして勝ちにこだわるのでしょう。
それには以下のような理由が考えられます。
- 勝つ事以外にイメージができない
- 負ける事へのイメージが苦手
- 切り替えが苦手
- 状況に合わせた判断が苦手
- 負けに悪いイメージがある
発達障害に関係なく、おススメしたいモンテッソーリ教育🌟
お子さんは自分を成長・発達させるために、環境を整えてあげると楽しく学べます。
お子さんの持っている個性や力を最大限発揮できるようにするために、モンテッソーリ教育で、どのような関わりや遊びができるのかを本書にて紹介してあります。お子さんのこだわりへの対処法も詳しく載っていてとても参考になったので気になった方は読んでみて下さい。
①勝つこと以外のイメージができない
お子さんは、分かりやすい「勝ち」にこだわりやすいです。
お子さんからすると、「勝った」時をイメージするのは「負ける」よりも簡単だからです。
一度勝つと思い込んだら、負ける時の事は考えていないので、お子さんからすると、予想外の事が起き、パニックになりやすいんです。
②負ける事へのイメージが苦手
逆に、「このゲーム、もしかしたら負けるかもしれない」とイメージするのが難しくて、いざ負けた時に、自分がどうなってしまうのかが分からず、結果を受け入れにくい場合があります。
③気持ちの切り替えが苦手
「今のは負けたけど、次は勝てるかも!」とイメージしたり、「ババ抜きは負けたけど、七並べは勝てるかも」と、他の遊びや活動なら上手くいくかもと想像し、気持ちを切り替える事が苦手なお子さんもいます。
負けたまま気持ちを引きずってしまいやすいお子さんは、負けたくないので勝ちにこだわってしまうんです💡
④状況に合わせた判断が苦手
状況に合わせた判断が苦手なお子さんの場合、運動会で負けたり大会で負けたりする悔しさと、単なるゲームで負けた悔しさが分からず、勝ちにこだわろうとします。
単なる家族や保育園でやったお遊びで負けただけなのですが、その状況判断ができずに、「ゲームに負ける人間」=「ダメな人間だ」と感じてしまいやすいんです。
負け=自分を否定されたと思ってしまうと、勝つことでしか認められないと思えず、勝ちにこだわるようになるんです。
⑤負けに悪いイメージがある
以前に負けて嫌な気持ちになった事をはっきりと覚えていて、忘れられない事も勝つことへのこだわりになる事があります。
このように、実は勝つことよりも、負けることへの抵抗が勝ちへのこだわりを増強させている場合が多いです。
そもそも勝ち負けに関わらず、こだわりの強いお子さんがいます。
そんなこだわりの強いお子さんに対しての関わり方については、【将来は専門家!?】こだわり強いお子さんへの効果的な対応 という記事でまとめありますので、是非あわせて読んでみて下さい。
お子さんがパニックになった時の対処法
勝つことにこだわるお子さんとの関わりでは、泣いたり、暴れたりパニックになっている時の対処法と、パニックにならないように予防的な対応を分けて考える事がとても重要です。
まずは、お子さんが負けてパニックになった時のいわゆる典型的な対処法について、これからステップごとに紹介していきます。
- ステップ1:クールダウン
- ステップ2:気持ちを汲み取る
- ステップ3:落ち着いたら励ます
- ステップ4:負けることもあると教える
- ステップ5:勝つ為の方法や負けた時の事を一緒に考えてみる
ステップ1:クールダウン
その場では注意せず、まずはその場から離れてパニックを鎮める事を最優先にしてあげましょう。
「今のはこうだったんだよ」「泣かないで」等と説明や注意をしても、ギャーっとなっている時は、何を伝えても正直、意味がないからです。
焼け石に水状態です。
それどころか、負けたという事実に、怒られるというさらに悪い結果も重なると余計にパニックが長引く&勝ちへのこだわりがもっと強くなる可能性もあります。
ですので、まずは、クールダウンして、お互い距離を置いておきましょう。
ステップ2:気持ちを汲み取る
その場を離れたら、「勝ちかったんだよね」「負けるなんて思わなくてビックリしたんだね」とお子さんの気持ちに寄り添ってあげましょう。
年齢があがるにつれ、”自分の気持ちを分かってくれた”とお子さんが思えるだけで、パニックが少しはおさまりやすくなるからです。
幼い頃から伝えておくと、自分で気持ちをコントロールできるようになるので、パニックがおさまりやすいですよ☺✨
ステップ3:落ち着いたら励ます
パニックが静かになったタイミングで、
- 今は負けたけど、今度は勝つかもしれないよ
- 途中までは楽しくできていたね。
- 勝てなくても頑張れたら素敵だな。
等と励ましてあげましょう。単なるゲームなのであって、負けた事は大したことではない事を伝えます。
ステップ4:負けることもあると教える
ゲームや試合のようにルールのある活動は勝つことも負けることもあることを伝えましょう。
本来泣いている時に伝えがちですが、実は、このタイミングがベストタイミングなんです。
落ち着いた時にはじめて、お父さん・お母さんの説明が耳に入ります。
⇒モンテッソーリ教育に基づいた、ネット不要のデジタル学習教材「天神」
ステップ5:勝つための方法や負けた時の事を一緒に考えてみる
説明を伝えた後に、「次勝てるようにどんなふうにしたらいいか一緒に考えよう」と負けた後も前向きに考えていけるようなクセを作ってあげましょう。
また、「もし負けても次は泣かないでどうしようか考えよう」等と、上手くいかなくても気持ちを切り替える方法を考えてあげる事も大切です。
このような対処法ステップを繰り返していく事で、パニックになっても自分気持ちをコントロールしていく練習になるので、次第にパニックが鎮まる時間が短くなったり、負ける事もある事を学習し、勝負事でも楽しくできるようになっていく可能性が高まります。
勝負事でパニックにならない為の5つ予防
予告をする
ゲームが始まる前に、「勝つこともあるし、負ける事もあるよ、負けたらどうする?」と確認しておきましょう。「負けても泣かない」等の約束ができると頑張りやすくなります。自分の行動に見通しが持てて安心できるからです。
少しでも我慢出来たら褒める
負けそうになりながらも我慢している様子がみられたら、「頑張っているね」「がまんできているね、えらい」等とすかさず褒めてあげましょう。褒められると、もう少し頑張ろうという気がでて、パニックにならない場合があります。
負けても、「頑張っていた」「前よりできた」と褒める
事前や最中に予防しても、パニックになる事はあります。そんな時に怒りたくなる気持ちもよく分かります。ですが、ここで怒ってしまうと、お子さんからすれば、頑張ったのに怒られて最悪だから、もう頑張らないと今までの努力が無駄になってしまう可能性があります。お子さんの為と思い、ここはぐっとこらえて、「前よりも我慢できていたね」とお子さんの良かった所に注目してあげてください。
このような繰り返しで、我慢できるようになっていきます。褒める事はお子さんにとって、何より嬉しいですし、頑張る活力になるからです。
家族で一緒に楽しい遊びで勝ち負けを沢山経験させてあげる
今どきはソーシャルゲームが主流で家族で遊ぶ機会が少なくなっていますが、ボードゲームやアナログゲーム等、家族で遊ぶ機会があれば、作ってあげて下さい。勝ち負けも普通の事だと受け止めていけるようになるからです。さらに家族で楽しい雰囲気の中で、沢山経験していくことで、「今は負けたけど、次は勝てるかも」「勝ったり負けるのは自分だけじゃないこと」、単なるゲームの結果でしかないこと等々を理解できるようになっていきます。
できている事を褒める
勝ちに対してこだわりがあるお子さんが、負けても我慢できるようになっていくには、出来ている所を積極的に褒めてあげましょう。
シールやスタンプがご褒美になる子にはカードにシールを貼っていく、トークンエコノミー法もおススメです。
まとめ
日常場面で褒めておくと勝ちへのこだわりが減る!?
勝ちにこだわりが強いお子さんの場合、一番でないと気が済まないことや、負けて悔しい、「ダメな人間なんだ」と自分自身を低く評価してしまっている場合があります。ですので、”何が何でも勝って自分はすごいんだということを証明してみせる!”と勝ちへのこだわりが強くなっているかもしれません。
そんな時どうすればよいか、それは日常のなんでもない場面でお子さんが当たり前にできている事でよいので、
- 「〇〇君(ちゃん)はそれが本当に得意だよね」
- 「何も言われなくても朝のお着替えできてえらいね」
等と褒めてあげましょう。お父さん・お母さんや先生から認められている、見てもらっていると感じられることで、自己肯定感も高まり、”絶対に勝たなくてもいいか!”とこだわりが減少していきやすいです。
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お子さんの気持ちが安心して、満たされていると心の余裕ができて、予防がすんなり入ったり、クールダウンの時間も短くなる事が多いので、勝つことにこだわっている場合は、他の場面で沢山褒めてあげて下さいね。是非試してもらえると嬉しいです。
親子で楽しく生活できることを願っております。
最後まで読んで下さりありがとうございました。