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指しゃぶりをやめさせる効果的な5つの対応

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「ダメだよって何回注意しても、指しゃぶりを全然やめてくれない!」

ある程度お子さんが大きくなっても指しゃぶりを続けていると大丈夫かなと心配になりますよね。何回も怒ったり注意してもやめないし、どうしたらいいのと困ってしまいますよね。

本記事では、

  • いつまで指しゃぶりをしてもいいのか
  • 4歳以上になっても指しゃぶりをする4つの原因について解説します。
  • そして指しゃぶりがやめていけるようになる5つの対応

といった3つのポイントにまとめて解説していきます。


3歳児健診では、指しゃぶりが習慣化している場合は、小児科医の先生や私たちのような臨床心理士に相談を促される事があり、そういったご相談には何度も対応させていただているので、実際に提案している専門的な対応をご紹介していきます。

最後まで読んでいただく事で、原因に合わせた対応の仕方が分かり、効果的に指しゃぶりを防止していけますし、それぞれの対応を組み合わせた方法やおススメの指しゃぶり防止グッズも分かります。ご自分のお子さんに合った対応ができるようになるので、参考にしてみて下さい。
少しでもお多くのご家庭の悩みを解決したくて発信しています。この記事がちょこっとでも役に立つと思ってくだされば、是非SNSでのシェアをよろしくお願いします。

  • アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
  • 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
  • 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
  • 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
  • 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
  • さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
  • 同じ悩みでもお子さんやご家族のスタイルに合わせた対応をしています。
  • お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています。



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効果的な対応は次の5つになります。

  1.  大人が過度に心配&叱責しない 
  2.  対策グッズを使う 
  3.  自分の外側の感覚に意識を向けられるようにする 
  4.  安心できるようにする
  5.  ご褒美をあげる

指しゃぶり、どうしてやるの?

指しゃぶりは、乳児期から幼児期の間、多くのお子さんにみられる癖の一つです。指しゃぶり自体は本来、無理にやめさせる必要はありません。発達していく中で一般的にみられるものだからです。

  • 4歳を過ぎても指しゃぶりをしている場合
  • 指しゃぶりの程度がかなり多い場合(寝ている時や起きている時も常にしゃぶっていることが多い、吸いだこができて傷になっている等)

これらの場合に特別な対応が必要になる事があります。

指しゃぶりの原因としては、以下の要因が関係している場合がありますので、まずはお子さんをよく観察してみることから始めてみましょう。

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4歳以降も続く原因

1:癖になっている

→指しゃぶりをすると落ち着くので、癖でそのまま続けている。※癖なので外せるチャンスがあります。

2:こだわりや、感覚的な刺激を満たしたくて遊んでいる

→吸っている感覚や、指の感覚が心地良いとお子さんが思っていると、毎回その感覚にこだわって続けている事が多いです。

3:退屈

→手持ち無沙汰で、やる事がないと、意識が外の世界よりも、自分の感覚に向きやすいです。

4:安心したい

→1歳から不安や緊張が強いと指しゃぶりをする事で安心できます。自分の感覚に集中することで、嫌な気持ちを紛らわすことができるからです。

刺激がなかったり、嫌な気持ちになったりした時に、気を紛らわせるために行っている事があるので、特定の状況で起こりやすいかどうか、いきなり対応するのではなく、まずはどんな場面で指しゃぶりをしているのかお子さんを観察してみるのが大切になります。

 

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指しゃぶりはいつまでならいいの?

お子さんにとっての指しゃぶりの意味や発達

・24週の胎児から指を吸う動くが出てきています。これは生まれてすぐにお母さんのオッパイを吸うための練習であると言われています。お腹の中の赤ちゃんは生きる為に指しゃぶりをしている事になります。

・5か月頃になると赤ちゃんは、なんでも口に入れてしゃぶるようになります。いろんな物を口の中に入れることで物の形や味、性質、感触等を学習していると考えられています。

・1歳をすぎると、不安や緊張している時に安心するために指しゃぶりをする働きがでてくると言われています。

・3歳以降はお友だちと遊ぶ事や言葉のコミュニケーションも増えて指しゃぶりは自然と少なくなっていきます。

指しゃぶりの問題

3歳以降になってくると、歯並びや嚙み合わせに影響がでてくる事があり、それが一番の問題となりやすいです。また、歯並びや嚙み合わせの問題は、言葉をはっきり発音するのが難しくなる原因にもなり、矯正治療が必要になる場合もあります。さらには歯だけでなく、指の形が変形することもあるのが問題となっています。


どうしたら指しゃぶりをやめられるの?

指しゃぶりをやめることができる効果的な5つの対応について詳しく解説していきます。

対応① 大人が過度に心配&叱責しない

→特にお子さんが3歳未満の場合、周りの方が過度に注目しないで下さい。繰り返しになりますが、目安として、3歳までは、特別な対応は不要だからです。お父さん・お母さんが「やめなさい!」と怒ったり、無理矢理指しゃぶりをやめさせたり、「またやっているの!?」と注目すると、ストレスにもなります。安心しようと思って指しゃぶりしている場合は不安や緊張を強める事になるのでかえって逆効果になってしまいます。もし、どうしても指しゃぶりをやめさせる以外、方法がない場合は、そっと指を外してあげましょう。ご家族の中でもあまり気にしないようにようにと話し合っておくことも大切です。

対応② 対策グッズを使う

感覚的に心地よい刺激を求めている場合やこだわりが強い場合は、絆創膏(ばんそうこう)や手袋、ネイルで、思っていた、予想とは異なる心地よくない反応を体験すると、その状態では満たされずにやめていく事があります。癖になっている場合も親指を吸ったら別の感覚でハッと指しゃぶりしていた事にお子さん自身が気づきやすくなります。ですが、お子さんにとっては嫌な事を強いてしまうので、正直あまりおススメはしたくないのですが、以下のような点を参考に絆創膏や手袋を選んであげましょう。

対策グッズを使う際のポイント

子どもの好きを活かす:お子さんに好きなキャラクターの絆創膏を選んでもらい、テレビを見ている間や、寝る前に持ってきてもらって、自分で貼るようにしてみると、それが指しゃぶりでとれてしまうのが嫌で我慢できたという報告を相談に乗っているとよく聞きます。

お子さんが自分で選んで自分で貼った大好きなキャラクターは、指しゃぶりを我慢しようというお子さん自身のやる気を引き出してくれます

このブログを書いている日も、「毎回寝る前に恐竜の絆創膏を貼っていたら親指の指しゃぶりをやめているんです。吸いだこもだいぶよくなりました。」とのご感想をいただけました。


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対応③ 自分の外の感覚に意識を向けられるようにする

例:外遊び ダンス 絵本 手遊び等がおススメです。

退屈や手持ち無沙汰の場合は、自分の内側に刺激を入れている可能性があるので、外側の感覚に意識を向けさせる事で効果がみられることが多いです。

外遊びやダンス等、体をしっかり動かし、エネルギーやストレスを発散
手遊びをお父さん・お母さんと一緒に歌いながらやってみる。
「好きなのどっち」「これは何だっけ?」「この後どうなったっけ?」等とお子さんと楽しく絵本を読む。

これらの例は、その間お子さんは、物理的に指しゃぶりが出来ないのでおススメだったりします。

https://www.youtube.com/watch?v=houIHYN7zo8

対応④ 安心できるようにする

不安緊張が強くて指しゃぶりをしている場合は、スキンシップ(ギューッと抱きしめる、手を握る等)や、見通しを持たせて安心できるようにしてあげましょう。

  • 「今日は〇〇したら、△△だよ!」、「ここには〇があるよ」、これから行く所にはこんな物があるよ(スマホで行く場所の情報を見せる)等

不安になっている原因を考えてあげ、解消できるよう働きかけたり、居場所が安心できたりするようにしていく。

  • 保育園でお友だちと仲良くできない。→先生と情報共有し、先生に協力してもらって友だちの輪の中に入る。
  • 運動会の練習が難しくて参加できない。→慣れるまでは見学だけでもOKにしてもらう。
  • 難しい課題がある。→お父さん・お母さんや先生が怒らずに手助けしてくれる。
  • 家の中では、親子のスキンシップの時間や、お子さんが注目してもらえる機会を増やしてあげ、精神的に満足できる時間を作る等々

このように日常がお子さんにとって、安心できる環境に調整してあげる事で、不安や緊張のベースが下がるので結果として、指しゃぶりしなくても過ごせることが増えていく事があります。

対応⑤ ご褒美をあげる

→お子さんからすると、指しゃぶりをしたいのに我慢している状態を続けているので、モチベーションがないと続けられないので、ご褒美あげる事も大切です。お子さんを観察し、まずは一番我慢できそうな場面(例:テレビを見ている時の30分、学校行く前の10分等)を決めてあげ、その時間帯に指しゃぶりをしなかったらご褒美をあげましょう。

ご褒美あげる時のポイント

トークンエコノミー法を活用しましょう:お子さんの「やって欲しい」行動を増やしたり、より強くしたりする為に小さな「ごほうび」(トークン)を与え、「ごほうび」が一定の量にたまったらより大きな「ごほうび」を与える方法です。

→具体的にはカレンダーに「頑張ったシール」を貼る、ホワイトボードの隅に目標を書き、我慢出来たらマグネットを置く、自分で〇を書く等、成果を目に見える形にしておくとモチベーションもあがり有効です。

→シールや〇がいくつかたまったら、ご褒美あげましょう。ご褒美は豪華なものではなくても、例えば100均のオモチャ1個、大好きなアイスクリーム、100円、ママの美味しい唐揚げ等、お子さんが喜びそうなものをお子さんと一緒に決めてあげて下さい。

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どれか一つの対応だけでなく、組み合わせる事で効果倍増!?

それぞれの対応を組み合わせていただくとより効果的になる場合もあります。以前に効果があったという例をご紹介します。

  1. 寝る前にグッズを使いながら、絵本を読んで、コミュニケーションをとる。寝ている間はそっと指を外してあげる。
  2. テレビを見ている時に、大好きなキャラクターの絆創膏を貼ってもらい、まずは夕飯までの間に指しゃぶりをしなかったらシールを1枚、頑張りシートに貼って、5枚たまったら大好きなチョコレートを買ってもらえる。
  3. 初めての所やイベントに行くのが不安で指しゃぶりが頻回な時、事前に下見に行ってみたり、写真を見せたり、「こういう事をやるんだよ。」と見通しを持たせておき、安心できる場所で一緒に体を動かしたり、ギューッと抱きしめてあげたり、大好きな絵本を読んであげる。

指しゃぶり対策グッズ

対応②の対応グッズの中で、よく効果があったという感想があったグッズをご紹介します。

【指しゃぶり専用のマニキュア】

日本製のオーガニック成分で作られている商品もあり、お子さんがなめても安全です。苦み成分が含まれていますし、爪に塗るので爪噛みの防止にも役立ちます。1回塗ってしまえば数日は効き目があるので、重ねて塗れば効果も持続します。癖があったり、指しゃぶり特有の感覚にこだわりがあるお子さんには試してみてもよいかもしれませんが、お子さんすると嫌な思いをする可能性が高いので、正直そこまでおススメはしておりません。吸いだこや皮膚が化膿している場合など、感染などのリスクがある場合には使ってみてもよいと思います。

【指サック・手袋】

指しゃぶりで一番多い親指にはめるシリコン製の指サックも、上手に吸えないので満足いく結果が得られずに指しゃぶりがやめやすいです。手袋も親指から中指までを保護する指しゃぶり専用の手袋が売られています。指サックや手袋は、吸いだこがあるお子さんやマニキュアを使う事に抵抗があるご家庭におススメです。


まとめ

いかがでしたでしょうか。ついつい、良かれと思い、毎回毎回長文になってしまいますが、私のブログを始めたコンセプトとして、ご自分のお子さんにぴったりの子育てをみつけてもらいたくて発信しているので、なるべく具体例や具体的な対応をお伝えしたいとおもうばかりに長くなってしまいました。以上の対応がお父さん・お母さんに役立ち、お子さんが楽しく過ごせる為のきっかけになってくれると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。