えんぴつの正しい持ち方って
- 「いつから鉛筆の練習すればいいのか分からなくて」
- 「持ち方が変なんでひらがなや漢字がきれいに書けなくて」
- 「えんぴつで書いていると手が痛いって言うんです。」
- 「ずっとにぎり持ちで書いてて大丈夫」
- 「小学校入ったら先生にえんぴつの持ち方教えてもらえると思った」
とお子さんのえんぴつの持ち方の練習や矯正で、お困りのお父さん・お母さんはおおぜいいらっしゃいます。えんぴつが正しく持てない事で、
- 書く作業が疲れてしまったり、
- 文字がきれいに書けなかったり、
- 作文のような長文を書いていると手が痛くなってしまったり
様々なデメリットがあります。
- 「正しい持ち方は知ってるけどどうやって教えるの?」
- 「このままにぎり持ちで大丈夫ですか?」
- 「補助具使って大丈夫?」
親がどうにか教えようにも、癖になっていたり、そもそも持ち方に興味なかったり、逆に自分の持ち方のこだわりが強かったり、練習法の通りにやっても上手くいかない事が多かったりしてイライラしちゃうことだってありますよね。
結論から言うと、楽しく練習するのが難しいなら補助具に頼っていいです。
えんぴつはいずれ誰しもが持てるようになるスキルだからです。
いずれ出来るようになるのであれば、楽しく、「簡単にできた」とお子さんが苦手意識を持たない事が重要です。
本記事では、そんなえんぴつの正しい持ち方の練習や、持ち方の矯正に欠かせない、お子さんも親御さんもストレスなく、練習できる為の、最強アイテム3選をご紹介します。
これらのアイテムで、教える事の負担がかなり軽減できます。それぞれのアイテムの紹介と使用する際に気を付ける点についてもメリット・デメリットを比較し解説していきます。
少しでもお多くのご家庭の悩みを解決したくて発信しています。この記事がちょこっとでも役に立つと思ってくだされば、是非SNSでのシェアをよろしくお願いします。
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
- 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
- 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
- 同じ悩みでもお子さんやご家族のスタイルに合わせた対応をしています。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています。
最強アイテム3選
- ダブルクリップ 小・中
- こどもえんぴつもちかたサポーター
- Qリング4プラス(4-8歳) Qリング8プラス(8歳以上)
これら、特に①番目は補助具ではないですが、最強アイテムだと思い日ごろからかなり多用しています。使用してみて、「こんなに簡単なんて、もっと早くやればよかった」と保護者さんからもよく言われるアイテムに厳選しました。3つのアイテムのそれぞれのメリット・デメリットを、比較していきますので、ご家庭の状況やお子さんに合わせて試してみて下さい。
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えんぴつの正しい持ち方
トンボ鉛筆の公式動画で正しいえんぴつの持ち方が紹介されています。
ポイントが細かく丁寧に説明されています。
以下にポイントを紹介すると、
- ・親指・中指・人差し指の3本で軽く持つ
- ・えんんぴつをそっと持ち上げて持っている人差し指にそわせる
- ・鉛筆の軸は60度ぐらい、外側に20度傾ける
と、これだけの説明で理解でき、実際に教える事ができるお父さん・お母さんはとても優秀だと思います。実際は、中々、難しい。。私も道具なしに自分の子どもに教えるのは、正直時間がかかると思い、ろくに教える事もせず、早々に作業療法士さんから聞いた、お助けアイテムを使っていました。
理由は、自分の子も「こうだよ」と直されると、楽しく絵が描けませんし、何か書くたびに親が来て持ち方を指摘されるのは嫌な気分になると思いましたし、何よりそれで書くことが嫌いになってしまうのが悲しかったからです。
一番の理想は好きで使っているうちに自然と正しい持ち方になっている事ですよね。
それでは以下に最強アイテムのメリット・デメリットを紹介します。
最強アイテム① ダブルクリップ
「えー!!鉛筆の矯正だから、鉛筆用の補助アイテムじゃないの?」と思われるかもしれないですが、このダブルクリップは非常に万能なんです。
メリット
①鉛筆の指定なく、どんな形の鉛筆もはさんで使用できる。
→補助アイテムによっては、指定されたえんぴつでないと使用できないアイテムがあります(これはこれで便利なのですが)。
②人差し指を間に入れるだけなので、簡単に持てる
→はさんだ際にクリップの真ん中が少し凹むので、ものすごく指にフィットする。
③お手頃な値段
→100円均一で、オシャレなクリップもあるのでお子さんの好きなデザインもあるかもしれません。
④どの年齢でも使える
デメリット
①使用する筆記用具によってサイズが異なる
→えんぴつにはダブルクリップの小がおススメです。中ですとサイズが合わずに抜けてしまいます。
→クレヨンは中サイズのダブルクリップがおススメです。
使用する筆記用具に合わせたサイズの購入が必要になりますのでお気を付けください。
②デザインが地味
→オシャレなクリップもありますが、そのままですと、少し地味に感じます。それがお子さんのモチベーションにつながらない場合が特に小さいお子さんにはあります。
高学年のお子さんの鉛筆の矯正や、幼児でクレヨンで描き始めたばかりのお子さんの練習にも実際に使用していて、本当に見違えるほどスムーズに持てるようになる事で、目と手の協応動作が素早くなったお子さんもいるので、おススメです。
最強アイテム② こどもえんぴつもちかたサポーター
くもんのこどもえんぴつ専用もちかたサポーターです。保育園から小学校低学年の小さいお子さんの練習に向いています。はじめてえんぴつをもつお子さまに、えんぴつを正しくにぎれ、より簡単に正しくえんぴつをにぎることができます。癖のついたお子さんの矯正にも向いています。
メリット
①使い方が簡単
→くもんのこどもえんぴつをこのサポーターの穴に通して、指を添えるだけです。
②イラストが可愛い
→車とお花のイラストで男の子にも女の子にも使えますし、「車(お花)つけてお絵描きしようよ」と、言葉かけによって、普通のお絵描きに楽しさも加わり、描くことのモチベーションになるお子さんがいました。そこから夢中で描いている間に自然と正しい持ち方になっていれば、お子さんだけでなく、お父さん・お母さんも最高にうれしいですよね。
③星のマークがついている
→人差し指は、本体から通すだけなのですが、このアイテムの良い所は、親指と中指を添える場所も☆のマークがついていて、分かりやすいところだと思います。マークになっているので、「ここにお父さん指だよ」と言葉で説明しやすいですし、「すぐ添えられたね」と褒めてモチベーションにもつながります。
④お手頃なお値段
⑤2歳からできる
→お絵描きに目覚めた頃から、使用していくことで自然と持ち方が身についている場合があります。特に手先の不器用なお子さんが楽しく描けたという体験を得やすいように思います。
デメリット
①えんぴつが指定されている
→どのえんぴつにも使えるわけではなく、くもんのこどもせえんぴつ専用のサポーターなので、「こどもえんぴつ」と「こども鉛筆削り」が必要になります。
→こどもえんぴつ自体は通常のえんぴつよりも少し太めに設計されているので、持ちやすさはあります。
②低年齢向け
→小学校高学年やそれ以上のお子さん向きというよりは、えんぴつのデビュー向けのアイテムです。
最強アイテム3 Qリング
8の字型のリングが特徴のアイテムです。小さな穴の方に鉛筆を入れ、大きな穴に親指を付け根まで通して使用します。かなりの安定感があるので、進学後もにぎり持ちがクセになっているお子さんの矯正におススメです。手先に不器用さがあり、それで困っているお子さんにはピッタリかもしれません。
メリット
①滑りにくくしっかりと固定されている
→シリコン製なので、手に付けた感じは柔らかいですし、滑りにくいので、手との一体感があります。
②安定して持てる
→使用してみると分かりますが、親指と人差し指の間の付け根の部分にえんぴつが自然にくるので、3点固定がしっかりとできて、慣れてくるときれいに文字が書けます。
③万能
→えんぴつ以外にもスプーンや歯ブラシにも使用できます。ですので、手先の不器用なお子さんのサポートに向いているといえます。
④手が疲れにくい
→3点固定で持てるので、書く事にちょっと苦手意識があるんだけど、頑張ってみたいお子さんには思いのほか疲れず、またやってみようという気になるお子さんもいました。
デメリット
①小さいお子さんには不向き!?
→年齢が5歳以下でもQリングは使用できますが、ハマるかハマらないかはお子さんによって反応が異なります。さまざまなお子さんに試していますが、フィット感があるので、それが好きなお子さんもいれば、つけるのが嫌で逆に①や②のアイテムの方が良かったお子さんもいます。どちらかというと、えんぴつデビューというより、持ち方の矯正で使う方が有効な印象です。
②お値段
→他の2つのアイテムと比べると、お値段は多少します。
できたら褒めてあげましょう
最強お助けアイテムを使い、正しく持てたら沢山褒めてあげて下さい。アイテムはあくまで「補助」だからです。実際の子育て相談でもおススメしていますが、お子さんによっては、慣れないアイテムに違和感を感じ、すぐに合わずに使わなかったと報告してくれるお父さん・お母さんがいました。詳しくお話をうかがっていくと、「ただ使わせていただけ」、「正しく使えても褒めたりしなかった」とのことでした。
以下に効果的なほめ方をご紹介しますので、是非この最強アイテムと合わせて褒めてあげましょう。
FX初心者から上級者、幅広く選ばれているDMMFX
大人が見たこと(お子さんの行動)だけを伝える
→「ほめましょう」って言われて何を褒めればいいのか分からなかったり、上手く褒められなかったり、余裕がない時に有効です。
- 「それ(お助けアイテム)使って、絵を描いているんだね」
- 「今日は楽しそうに色塗りしているね」
- 「漢字の練習、それつけてやってるんだ」
→見たことをそのまま言葉にするだけでも十分褒めていることになります。お子さんからすれば「見ていてくれたんだ」と、お父さん・お母さんの見守りが伝わるだけで、大切な存在なんだと嬉しくなります。
できた事を言葉にする
→よくも悪くもお子さんは、自分が上手になっているのかどうかを大人からの評価を基準にすることが多いので、ポジティブな言葉かけで褒めてあげましょう。できてきている事をそのように評価されるともっと頑張ろうという後押しになります。
- 「上手に書けるようになってきたね!」
- 「前より集中して書いてる、もっと見せて!」
お子さんの気持ちをほめる
→お子さんが新しい事をやろうと思った時、行動そのものより、新しい事にチャレンジしようとした気持ちをほめる方が、もっと続けようという継続する意欲が生まれます。
- 「自分からそれ(お助けアイテム)使ってみようと思ったんだ。上手にかけたら嬉しいよね」
- 「(書いている最中に)慣れないのに頑張って使っているね、あきらめないでエライ!」
やり始めた時とやっている時に褒める
→ついつい、上手に書き終えたら褒めてしまいがちですが、実はお子さんからすると、新しい事にチャレンジする、慣れない事を続けるには、やろうという最初の一歩が大切です。それを書き終えるまで待っていたら、お子さんからしたら、中々踏み出せず、あきらめてしまいやすいので、まずは書き始めた時や、準備の段階で褒めてあげましょう。
「それで描いて」→「それ(お助けアイテム)で描こうとしてくれてママ嬉しいなあ」
「その調子でどんどん漢字の練習できそうだね。もっと見たいなあ」
以上のようなお父さん・お母さんの褒め言葉があってこそ、お助けアイテムは真の効果を発揮します。効果的なほめ方のコツは別の記事でも紹介していますので、是非ご参考にして下さい。
まとめ
以上、えんんぴつの正しい持ち方について、最強アイテム3選の比較と最強アイテムで楽しくえんぴつの練習ができるような褒め言葉について説明しました。
最後に今回の最強アイテムがどんなお子さんに合うのか、日ごろの経験をもとにまとめてみました。
- ダブルクリップ:年齢は小さいお子さんの鉛筆デビューから高学年の児童の正しい持ち方の矯正まで幅広く使える。他の2つのアイテムを試す前に、家にあればお試しで練習できる。補助具の入門としておススメです。
- こどもえんぴつ専用もちかたサポーター:2歳からのお絵描きデビュー向け。楽しくお絵描きする時におススメです。使っていると自然に正しい持ち方になるので、お絵描き好きのお子様に向いています。小学校1-2年生ぐらいまでの矯正の練習にもお手軽に使えると思います。
- Qリング: 手先の不器用さが気になるお子さんに向いています。固定された感覚と、フィットする感触で、安定してえんぴつを持てるようになるのでおススメです。えんぴつ以外にも歯ブラシやスプーンにも使えます。正しい持ち方の矯正向けだと思います。
以上のような視点も、ご自分のお子さんに合ったお助けアイテムを選ぶ際の参考にしていただけますと嬉しいです。
お子さんが楽しく、自然に鉛筆デビュー&正しく持てるようお役立てください。
最後まで読んで下さりありがとうございます。