お子さんの食事が遅くてストレスを感じた事はありますか?
忙しい朝や夕方にいつまでたっても食べ終わらないと次にすすまずにイライラすることだってありますよね。
食事が遅くなる理由としては、
- 苦手な食べ物がある
- 集中してない(テレビ・オモチャ・おしゃべり等々)
- かむのが苦手
- 楽しくない
- 食が細い
- お腹が減ってない
- いろんなことがマイペース 等々
このように、お子さんによってさまざまです。
まずは、何が理由で、食べるのが遅いのかをみつけていく事が大切ですが、
食事が遅くなると、ついつい怒ってしまいますよね。
怒ってすぐに食べてくれるお子さんもいますし、逆効果になるお子さんもいます。
ですが、実は、そんな怒らなくてもお子さんの食事のスピードを速くする方法は沢山あるんです。
今回の記事では、怒る以外の食事の遅いお子さんの対応方法について、以下の3つのポイントについて心理学の視点から、具体的に解説してあります。
- お子さんの食事が遅い時の3つの対応法
- 注意したい2つの関わり
- 食事がスムーズになるための3つの工夫
子どもの成長と健康に欠かせない食事時間、
食事が遅いことに悩むお父さん・お母さんは、ぜひ読んでいただきたい内容です。
お子さんとの食事時間をより楽しく、充実したものに変えるためのヒントがみつかればと思いまとめました。
お父さん・お母さん、先生方の子育ての困り感が少しでも減り、楽しく子育てをしてもらうことを目的にこのブログを続けています。
参考になったと思ったらSNS等で共有してもらえると嬉しいです😊✨
✨自己紹介✨
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です
- 子育て中のお父さん・お母さんを心から尊敬しています
- 子育て相談&発達障害支援を現役で10年以上続けています
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます
- 私自身、自閉&ADHDの2人の子どもを毎日子育てしています
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、現役で働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを提案できます。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています
結論:食事が遅いお子さんへの対応
食事が遅くて心配になるお父さん・お母さんも多いと思いますが、
時間に余裕があれば、お子さんのペースを尊重してあげてOKです。
平日の忙しい時間帯であれば、時間を区切る・食事に集中しやい環境にしてあげましょう。
怒ったり、焦らせたり、無理やり食べさせると、食事自体が嫌いになります。
食べる事そのものがイヤになるだけでなく、親子関係も悪化するので注意が必要です。
お子さんが早く食べるようになるには、食事の前に食べやすい環境を作っておく、調理法を工夫する、ご褒美や約束をするとスムーズになりやすいです。
以下の章から詳しく解説していきます。
お子さんの食事が遅い時の3つの対応
食べるのが遅い時には以下のような対応を意識してみて下さい。
- 食事に集中しやすいようにする
- 忙しい時は30分で区切る
- 少しでも食べたら褒める
食事に集中しやすいようにする
- おしゃべり
- テレビ
- YouTube
- おもちゃ
食事が遅くなる時に、このような刺激があると、余計に遅くなります。
もしも、このような刺激がある場合は、テレビを消す、オモチャを片付ける等、刺激は減らしてあげましょう💡
おしゃべりも、「しゃべるのおしまい」「箸もって、お米食べて」「今からは食べる時間になります!よーいスタート!」等と、声かけしてあげましょう📣
過去に食事に集中しないお子さんが集中できるようになる4つの関わりについて、詳しく解説してあります。
気になるお父さん・お母さんはそちらもあわせて読んでみて下さい。
忙しい時間の食事は30分で区切る
毎食1時間以上かかると、寝る時間が短くなったり、次の食事までの時間が短く、お腹が減っていなかったりします。
そうなると、食事や睡眠等の生活リズムが乱れ、余計に時間がかかる場合があります。
ですので時間に余裕がない時は、時間をある程度区切った方がよいです。
食事の目安はだいたい30分程度と言われています。
30分でお子さんが食べられるところまで食べたら「よく食べれたね」と食事を終わりにしてあげましょう。
- 例:平日の忙しい朝だけ30分で区切る
- 例:平日の夜だけ30分で区切る
このように、忙しい時間帯や、睡眠が短くなりそうな場合は、30分で区切ってあげ、後の食事はのんびり食べさせてあげ、食事にメリハリをつけると良いですよ👍👍👍
上手く時間を区切るためのコツ
食事を区切ろうとしても上手くいかない時、
「時っ感タイマー」は、残り時間が見える化できるので、
時計が読めないお子さんでも、残り時間が分かり、時間感覚もみにつけられます。
余計な声かけが減り、忙しい朝でも、イライラすることなく食事ができます。
もし、悩んでいたら試してみて下さい。
また、過去の記事で「時間を守れないお子さんの原因と解決策」、「時間を守れないお子さんへの効果的なタイマーの使い方」についてまとめた記事もあるので、参考にしてみて下さい。
少しでも食べたらほめる
注意されてばかりでは、食べる気持ちにお子さんはなりません。
どうしたら食べる気持ちになるか。
それは食べている事を褒められた時です。
お父さん・お母さんに褒められるのはお子さんにとってなによりのご褒美だからです。
例:私も夕飯の食事が遅い下の子に、「え?すごいご飯食べ始めたじゃん!」と褒めると、下の子が「目をつむっててね」と言い、目をつむっていると、茶碗をピッカッピカにして、「ほらね、ピッカピカだよ!」とどや顔してくれます。
大切なのは焦らせるのではなく、その気にさせることです。
ミリ単位でもいいので、良い方向に進んだら褒めて下さい。
時間に余裕があれば、お子さんの近くで、笑顔で褒めてあげると効果倍増です。
食事が遅い時に注意したい2つの関わり
お子さんの食事が遅い時、注意したい関わり方が2つあります。
- 早く食べるように怒る
- 焦らせて無理やり食べさせようとする
どうして注意した方がよいのか、解説していきます。
早く食べるよう怒る
怒ると、素直に聞いてくれるお子さんもいますが、食事はつまらなくなります。
そこから反省して次から早く食べようとしてくれるお子さんなら、その姿勢を沢山沢山褒めてあげて下さい。
怒るばかりでは、どんどんやる気をなくし、食事じたいに興味がなくなってしまうからです。
お子さんによっては、「どうせできない」と自信をなくしてしまい、お父さん・お母さんと食事をするのがイヤになる場合もあります💦
結果的に、食事の時間が嫌いになるので、食事に来なくなるか、食べたくなくなり時間がかかる場合が多くなってしまうんです😥
我が家の場合: 忙しい時は怒りたくなる気持ちは百も承知ですし、私も怒ることはありますが、怒った後は、必ず、「怒りすぎてゴメンね」、「急いで食べてくれてありがとう」、「お仕事間に合いそう、協力してくれて嬉しかった」等と、子どもにフォローするようにしています。
どうしても怒ってしまう場合、親子関係が「怒りの悪循環」になっている可能性があります。
なんでこんなにイライラしてしまうんだろうと思う方は、noteの記事で、「怒りの悪循環」と、「脱!怒りの悪循環」について解説してありますので、ご覧になってみて下さい。
大きな声と怒った表情をしなくてよいと分かるので、その日から、お子さんへの関わり方が変わります。
焦らせる・無理やり食べさせる
忙しくない時は、極力お子さんのペースを尊重してあげましょう。
お子さんが自分のペースで食事を食べることは、お子さんの意思を尊重することになるので、自己肯定感が高まるからです。
プレッシャーや焦りがあると、ストレスを感じて、食事の時間がかえって遅くなったり、食事が嫌いになったり、食事への興味がなくなったりします。
焦らずに関わってあげることは、良好な親子関係や食事に対するポジティブなイメージ(楽しい・食べる事の喜び等)にもつながるので、無理に食べさせたり、焦らせないようにしましょう。
イライラした際は、効果的なストレス対処をすると良いでしょう。
過去の記事で、「自分に合った育児ストレス解消法5選」について解説してありますので、ぜひ、あわせてお読みください。
また、もし自分が子育て向いてない?と思ったお父さん・お母さんはその原因が分かる記事もまとめてありますので、読んでみて下さいね。
子どもの食事がスムーズになる3つの工夫
- 食事の集中できる環境をととのえる
- 調理方法を工夫する
- ご褒美や約束をする
お子さんの食事がスムーズになるための工夫はとってもとってもとっても沢山あります。
食事が遅いのはお子さんのなりにさまざまな理由があるからです💡
お子さんがなぜ遅いのか理由をみつけつつそれに合わせた工夫が必要になります。
以下に、お子さんが進んで食事を食べたくなる沢山の具体的な工夫を紹介します。
食事に集中できる環境をととのえる
お子さんが食事に集中できるようになるには以下の工夫があります。
刺激になるものは減らしておきましょう。
食事以外の刺激は、お子さんを食事の手を止めてしまいます。
特に落ち着きにくい、気が散りやすい、考え事をしやすいお子さんの場合、食事とは関係ないものはあらかじめ片付けておいたり、視界に入らないようにしておいたりすると、余計な刺激が減るので、食事に集中しやすくなります。
食事前の運動も大切です
お腹が減らないと、食事はいつまでたっても終わりません。
食事前の時間にしっかりと体を動かすことで、お腹が空いた感覚をもちやすくなります。
外で遊ぶのは難しいけど、部屋の中で走り回らずに、活動してもらいたい場合、
家の中で簡単にできて、バタバタ走り回らず、運動量も多い、トランポリンがおススメです。
食事の準備を一緒に
例:食器やコップを運んでもらう、目玉焼きに好きなケチャップをかける、コップに好きな牛乳を入れる、料理のお手伝いをする等々、食事の前に「これから食事になるんだ」という心の準備も大切です💡
楽しい雰囲気で手伝ったことを褒めつつ、「ご飯も上手に食べれるね」とフォローしてあげるとやる気につながりますよ😊✨
間食は少しだけにしましょう
おやつが多いと空腹を感じられずに食事が遅くなりやすいです。
おやつを半分にして、食事が食べ終わった後に残りの半分をあげた方が達成感もありますし、ご褒美があって頑張る気持ちにお子さんはなります。
調理方法を工夫する
食が細い、こだわりがある、噛むのが苦手等のお子さんには以下の工夫がよいでしょう。
子どもが好きな物を作ってあげる
苦手な物は一口でも食べれたらOKですし、就学前までの幼いお子さんは無理して食べさせなくてよいです。
食べる行為が嫌いになるからです。
朝はジャムパンがいいのか、卵かけごはんがいいのか、一緒にお買い物に行った時にお子さんに選ばせてあげても良いでしょう。
明日は大好きなジャムパンを選べたと思えばお子さんも食べる気になります。
夕飯もお父さん・お母さんが作りたいもの・食べさせたいものを作るのも大切ですが、
お子さんが好きな料理を作ってあげる週があってもいいかもしれません。
食べ進めるのが味ではない時は見た目を工夫しても良いかもしれません。
食事の量を少なくする
例:おにぎりだったら一口サイズ
例:朝は食パン1/4にして、時間があればお替わり
元々の量が少ないとこれなら頑張れると食べる気になれます。
最初に盛る量を少なくしてあげ、時間があって食べれたらお替わりできるようにしてあげると、食事はスムーズになりやすいですし、達成感もありますね。
例:我が家の場合、朝食は、一口おにぎりと目玉焼きのみをまずはプレートに出します。
早く食べれればおにぎりをお替わりしたり、他のおかず(サラダやヨーグルト等)を食べています。
プレートに盛り付けると、食べる量が明確になるので、お子さんも食べるペースを調整しやすいです。
食べやすい大きさにする
魚は案外パサパサしていて食べにくいですし、お肉も沢山かまないといけないので、途中で出してしまうお子さんも多いです。
かむのが苦手なお子さんの場合は、お子さんに合わせて細かく切ってあげたり、一口大の大きさにしてあげたりすると、パクパク食べてもらいやすいです。
ご褒美や約束をしましょう
早く食事ができることで、その先にある、楽しみを提案・約束するのもお子さんがポジティブに食べることを促せるのでおススメです。
- 一緒にゲームしよう
- 公園で遊べるよ
- トランプを一緒にできるよ
- アニメ観れるよ
食事以外の活動でご褒美や約束をしてあげると、頑張って食べようという気持ちになります。
※結局ご褒美や約束といってもいつものルーティンの場合が多いですが、子どもは不思議とやる気をだしてくれます。
まとめ
食事の時間を家族みんなで過ごすことは、お子さんの成長や家族の絆を深める貴重な時間です✨
焦らせたり、怒ったりしても子どもは進んで食べてくれるようにはなりません(経験済)。
例え朝食を食べれなかったとしても、保育園や学校ではしっかり食べれますし、2-3食抜いたとしても死ぬわけではありません。
成長にするにつれ、スムーズに食べれるようになっていく場合が多いです。
全部食べれなくても、まあいいかぐらいの気持ちで関わってあげても良いでしょう。
まずは、食事って楽しい!とお子さんが思えるようなポジティブな関わりが大切です。
イライラしてしまう場合は?
それでもイライラが止まらない時もあると思います。
そんな時はストレスに効果的に対処していく必要があります。
ストレスに対処できるようになることで、お父さん・お母さん自身だけでなく、お子さんもすくわれるからです。
もし、自分にあったストレス解消法が分からないという場合、
過去の記事で、「自分に合った育児ストレス解消法5選」について解説してありますので、ぜひ、あわせてお読みください。
また、どうしても怒ってしまう場合、親子関係が「怒りの悪循環」になっている可能性があります。
なんでこんなにイライラしてしまうんだろうと思う方は、noteの記事で、「怒りの悪循環」と、「脱!怒りの悪循環」について解説してありますので、ご覧になってみて下さい。
大きな声と怒った表情をしなくてよいと分かるので、その日から、お子さんへの関わり方が変わります。
上手く時間を区切るためのコツは?
いざ実際に30分で食事を区切ろうとしても上手くいかない時、
「時っ感タイマー」は、残り時間が見える化できるので、
時計が読めないお子さんでも、残り時間が分かり、時間感覚もみにつけられます。
余計な声かけが減り、忙しい朝でも、イライラすることなく食事ができます。
もし、悩んでいたら、あの手この手を食べさせようとしたのが嘘のように思えます。
是非試してみて下さい。
子育ては試行錯誤の連続ですよね。
ですので、色々試してみていいと思います。
試さないよりは、試してダメなら別の方法をみつける連続で、いつかお子さんに合った関わりがみつかります。
ですので、まずは、なにごとも試してみましょう😊✨
今回の記事が、お父さん・お母さんの食事のストレスを解消し、幸せな家族の食卓を実現するための一助になれば幸いです。
もし、参考になったらSNS等で広めてもらえると嬉しいです😊✨
noteもやっています。
「朝日/臨床心理士・公認心理師」というアカウント名ですので、是非のぞいてみて下さい。
最後まで読んで下さりありがとうございました🍀