- 体操やごっこ遊び等、みんなと一緒の活動に参加したがらない
- 一人で黙々とブロックやパズル遊びに熱中する
- ひとつの遊びにこだわって、お友だちとは一緒に遊ばない
一人で遊ぶのもいいけど、保育園に行き始めたら「できればお友だちとも仲良く遊んでほしい」と思うことはありますか?。
実際にどう関わればいいんだろうと悩む事はないですか?
実は関わり方によっては、逆にどんどんお友だちを避けてしまうような逆効果になりかねない関わりもあるので注意が必要なんです。
そこで今回の記事では、一人遊びが好きなお子さんとの関わりについて、お父さん・お母さんの悩みが少しでも解決できるよう以下の4つポイントについてまとめました。
- 一人遊びを続ける2つの理由
- 一人遊びは続けさせてもいいの?
- どうやって関わるのが良いの?
- 効果的な遊びへの誘い方
この記事を読んでみて、少しでも役に立った、「これでいいのか!」と、思えたら、多くの方のお悩みを解決していきたいので、是非、この記事をシェアをお願いします。
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
- 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
- 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
- 同じ悩みでもお子さんやご家族のスタイルに合わせた対応をしています。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています。
結論
まず初めにこの記事の結論から言いますと、
遊びとは、好きなことをして楽しむ時間なので、お友だちや集団に興味がない場合は、基本的には無理に誘わず、一人遊びを止めなくてもOKです。
⇒無理に誘うとさまざまなデメリットが生じるからです。
一人遊びを続ける2つの理由
一人遊び自体は悪いことではありません。むしろお子さんの成長や発達にはとても大切なことです(また別の記事でまとめようと思っています)。
今回は、集団生活に慣れてきた段階でも、友達と遊ばず一人遊びを続けるお子さんには以下のような2つの理由があると考えられます。
子育てのスキマ時間に本を聴いて楽しむ – audiobook.jp
1:興味や関心
→お子さんの中での興味や好きな事が決まっていて、他の物事やお友だちに関心が向かない場合があります。
このようなお子さんは、関心の向いた物や遊びに没頭する事で、気持ちを安定させることができるので一人遊びをしている事が多いです。
2:感覚を満たすことにハマっている。
→ぐるぐる回ったり、ジャンプしたり、カーテンの中に隠れたり、ある動作を繰り返すことで同じ感覚を体験するのにハマっているお子さんもいます。
→体の感覚に刺激を入れるだけでなく、水や砂遊びといった感覚遊びに没頭するお子さんもいます。
こうした一人遊びを続け流のは、その動作に没頭することで不安や緊張を忘れられ、気持ちが安定しやすいからとも言われています。
一人遊びは続けさせてもいいの?
基本的には、そのまま遊ばせてあげてOKです。
→集団遊びにお子さんが興味をもっていないという場合には、無理に集団遊びに誘う必要はありません。
→一人でいる場合が必ずしもつまらないとは限らないからです。
お子さん一人一人に個性があるので、誰かと一緒に遊んでいるの方が楽しいと言うわけではなく、逆に集団になると、思い通りに行かない事も多く、不安定になりやすいお子さんもいます。
お子さんには、一人ひとり遊び方や楽しみ方が異なります。
ですので、お子さん自身が楽しく遊べているかどうかが「遊び」では重要なんです。
ただし、感覚に刺激を入れる遊びだけで一日終わってしまうようなお子さんの場合、遊びの発達段階を進めてあげるような関わりも必要になってきますので次章で解説してきます。
どうやって関われば良い?
遊びの発達に合わせてあげましょう
お子さんの遊びには発達段階があることはご存知でしょうか?
①感覚遊び | 五感で感じる感覚刺激を楽しむ遊び | 1人 |
---|---|---|
②一人遊び | 一人でオモチャなどを使って楽しむ遊び | 1人 |
③並行遊び | 他のお子さんのそばでお互い違う事をして楽しむ一人遊び | 1人 |
④もほう遊び | 養育者のマネをして楽しむ遊び | 1対1 |
⑤対面遊び | 他のお子さんと一緒に同じ遊びをして楽しむ | 1対1 |
⑥連合遊び | 他のお子さんとオモチャや道具をやりとりしながら楽しむ遊び | 1対2-3人 |
⑦ごっこ遊び | 複数のお友だちとお互いに役割を決めて楽しむ遊び | 1対3-4人 |
⑧ルール遊び | 複数のお友だちとルールのある遊びを楽しむ | 集団遊び |
このような発達段階でみたときに、お子さんがどの段階に当てはまるのか、考えてあげる事が大切です。
どうしてかと言いますと、「①感覚遊び」の段階を楽しんでいるお子さんに、「⑦ごっこ遊び」に誘うのはさすがに無理があるからです。
ですが、「①感覚遊び」ばかりで1日中遊んでいるお子さんには、「②一人遊び」に進むよう、お子さんの好きな物や興味をもっていそうなものを一緒に探してあげるのは効果的な関わりです。
<例>
普段は水遊びばかりだけど、恐竜が好きなお子さんに恐竜図鑑を見せて遊びに誘う。恐竜のオモチャで遊びに誘う
「②一人遊び」の段階にいるお子さんが他のお友だちとも一緒に遊べるようになっていくには、並行遊びや1対1で遊ぶ事が最初のステップになります。
少しずつ他のお友だちと同じ空間で遊んでも平気でいられるようにしてあげると、連合遊びにつながっていきます。
このように、今のお子さんのレベルにあった遊びで関わってあげる事はもちろん重要ですが、徐々に次の段階の遊びを誘っていくの遊びの発達には大切なポイントになります。
上手な遊びへの誘い方は次章で詳しく解説していきます。
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効果的な遊びへの誘い方
興味あるもの・好きな物から誘う
→お子さんの興味関心や、好きな遊びに、大人や、他のお友だちが参加する形で、他のお子さんと接する機会を作ってあげると良いでしょう。
本人の得意分野なら積極的になるお子さんも多いからです。
また他のお子さんから「すごいね」等と認められると、お子さん自身も自然と他のお子さんと遊ぶのが楽しくなります。
そこから自信がつくとまた次の遊びの発達段階に進んでいきやすくなるんです。
- 電車が好きな子 電車のオモチャで一緒に電車ごっこ
- 魚が好きな子 釣り遊び
- 動物が好きな子 動物カルタ
- アニメが好きな子 アニメの好きな場面を再現するようなごっこ遊び
お子さんの興味が分かったら
それをどんどん広げてあげましょう。
興味関心事を知ったり、相手に伝える事でコミュニケーションは伸びていくからです。
興味を広めていくには、家に図鑑を置いておくことを強くおススメします。
魚が好きなら魚図鑑、動物が好きなら動物図鑑といった具合に、お子さんの好きなものや興味のある事をどんどん深めてあげると、それが心の安定やコミュニケーションの発達をうながしてくれるからです。
大好きな図鑑は眺めているだけでもワクワクしますよね。
最近ではめくって楽しめる図鑑シリーズがあり我が家では重宝しています。
小学生になった上の子も時々眺めて「へえ」と感心していることがあるので、是非見てみて下さい。
入学前の小さいお子さんがいるご家庭は下記の図鑑がとてもおススメなのでリンクを貼っておきます↓↓↓↓↓
まずは簡単で短い時間から
集団遊びに無理に誘う必要はありませんが、遊びの内容を簡単なものにしてあげたり、1回だけでもOK、少しでも遊べたらよしとする等、時間を短くしてあげることで、「これぐらいならできそう(入れそう)」と言うイメージが持てるようになります。
少しの時間でも楽しかったという体験ができれば、集団遊びにも参加するようになってくるお子さんもいらっしゃいます。
大切な事は、お子さんがお友だちや大人と遊んで楽しいと思えるかどうかです。
楽しいと思えたら、また同じ遊びを同じお友だちとしたくなります。
忙しいあなたも、耳は意外とヒマしてる – audiobook.jp
まとめ
一人遊びばかりのお子さんへの効果的な3つの関わりというタイトルでしたが、それが、
- お友だちと遊ぶのに興味がないのであれば無理に誘わない
- 遊びの発達段階に合わせて興味関心のあるものから遊びを広げていく
- まずは好きな事・得意な事で、短い時間で簡単な内容から誘ってみる
このような関わりが効果的です。
好きな事・興味関心のある事を広げていくために
図鑑がおススメです。対人遊びに恐竜や動物で誘う時に、お子さんが知っている事で、興味を引き付けやすいからです。
図鑑を読んでいるだけで心の安定や「誰かに教えたい」というコミュニケーションの発達にもつながります。
おススメはめくれるタイプの図鑑で、何があるんだろうとワクワクしながら見れるので、小さいお子さんでも図鑑に興味を持ってもらいやすく、長く愛用できます。
おススメの図鑑をリンクを貼っておきますので、是非お手にとってみて下さい。
その子のペースを尊重
お子さんのコミュニケーションや社会性の発達は、個人差があります。年齢や学年をノルマにして無理に遊ばせると、かえって集団遊びが苦手になってしまうかもしれません。
お子さんは、大好きなパパ・ママや先生といった、信頼している大人や、安心して過ごせる環境があって、初めて他のお友達とも遊ぶ余裕が持てるようになります。
保育園の頃は一人遊びが多かったお子さんも、成長するにつれてお友達と遊ぶようになる場合も多くありますので、お子さんのペースを尊重してあげて下さい。
相談に乗っていると、集団に慣れてきたところでも変わらず一人遊びを続けて、心配されるご家庭も多いです。
ご心配な場合は、専門家に相談するのも良いでしょう。遊びの工夫の仕方や、集団遊びの誘い方等のアドバイスがもらえます。
ご家庭だけで何とかしてしようとしても限界はあるので、お父さん・お母さんの悩みが解決できるよう、少しでも困ったらまずは相談してみて下さい。
ストレス発散や息抜きも大切ですので、たまには贅沢したり、夫婦での時間を過ごしたり、しながらリフレッシュして下さいね。
この記事を読んでみて、少しでも役に立った、「これでいいのか」と、思えたら、一人でも多くの方のお悩みを解決していきたいので、是非、この記事をシェアをお願いします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。