- 「漢字を覚えるのは得意だけど、計算は苦手」
- 「聞いた内容の理解は苦手でも、見たものは理解できる」
- 「音楽は得意だけど、体育は苦手」
お子さんには得意もあれば苦手な事もあります。
私の子も運動神経はからっきしで、運動会前によく走る練習をしていました。
親としては、保育園や学校でちゃんとできるか心配だからと、ついつい苦手なことに目がいってしまいやすいですよね。
そんな時に、苦手な事に向き合わせるべきか、どう向き合わせてあげたらいいのか、得意な事はどこまでやらせていいのかな等と悩む事はありませんか?
実は、苦手をなんとかしてあげたいと思う気持ちとは裏腹に、苦手を克服させようとしても上手くいかないことが多いんです。
そればかりか、かえって辛い記憶になることも、、。。
大丈夫です。そこで今回の記事では、以下の3つポイントについてまとめました。
- 苦手な事を克服させようとすると、どうして、上手くいかないのか
- お子さんの得意や苦手な事に対して親はどう関われば良いのか
- 具体的な関わり方のコツ
また自宅学習の際に、お子さんに合わせて得意と苦手をバランスよくサポートしていくためにオススメの学習方法も紹介しています。気になった方は試してみて下さい。
3つのポイントをおさえていただくことで、今日から実践できる、お子さんの得意・不得意への知識と対応が身につけられますので、困った時に「どうすればいいんだろう」という悩みの解決に繋がります。
「これでいいんだ」という心配の解決にもつながりますので、是非お役立て下さい。
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
- 子育て中のお父さん・お母さんを心から尊敬しています。
- 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
- 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
- お子さんにぴったり合った子育てをみつけてもらいたくて発信しています。
得意・苦手の差が激しいお子さんとの関わりのコツ
先にこの記事の結論からお伝えします。お子さんの得意・苦手に合わせた関わりのコツは、
- 得意な事をどんどん、どんどん伸ばす
- 苦手さはお子さんのペースに合わせてサポート
このような視点で関わってあげることが大切です。
お父さん・お母さんそして、何よりお子さんが無理なく、傷つく事なく、成長していけるからです。
逆に苦手克服メインで関わるとどのようなデメリットがあるのか解説します。
苦手を克服させようとすると何がいけないの?
以下のようなやり方で克服しようとさせると上手くいかないばかりか、辛い記憶になり、後々まで、残りやすいです。
- 苦手な事を克服させようと、大量の課題や練習を与える
- できるまで終わらせない
- できないと罰を与える・ご褒美を奪う
- できるまで何回もやらせる
克服は、「何回やってもできない=何回も失敗を体験させている」ということになります。
漢字の練習で、何回書き直ししても上手く書けない・覚えられない。
→そうなると、漢字を書くたびに、親に叱られた事、出来なかった自分、嫌な感情が想起されやすく、漢字を書くこと自体が嫌いになってしまいます。
→ですので、無理に克服しようとしても、嫌な記憶が残ったり、そのこと自体が嫌いになるリスクの方が高くなるんです。
苦手なことはどう関われば良いのか?
ですが、苦手な事は何もしなくてもいいというわけにはいきませんよね。
ではどう関わればよいのか。
キーワードは「苦手な事はスモールステップ」です。
スモールステップは、大きな目標を達成するために、小さな目標をステップごとに細かくわけ、お子さんのペースで少しずつ、習得できるようにする方法です。
小さな目標をクリアしていく事で達成感が得られ、自己肯定感を得やすいですし、お子さんのモチベーション維持にもつながります。
苦手な事でもペースはゆっくりかもしれませんが、お子さんになりに必ず、成長し、課題を達成していく事はできます。
他の子と比べたり、「何歳だから」と年齢で評価したり、「〇年生なんだから」と学年をノルマにしたりするより、少し前のお子さんと比べて、どれぐらい、成長したのかを成長の目安としてあげましょう。
子どもの得意・苦手にどう関わればよいの?
苦手な事は無理やり克服しようとせず、補う程度にサポートしてあげ、得意な事をどんどん伸ばして突き抜けさせてあげるような視点がお子さんとの関わりでは重要です。
このような関わりでお子さんは自己肯定感を得て、自信をもって発達していきます。個性を伸ばしてあげる為にもこの関わりは重要です。
他のお子さんや、年齢・学年にしばられないというのは、どういう事か、実際に関わったお子さんのエピソードを何例か紹介します(個人が特定されないよう配慮してます)。
<例:漢字を書くのが苦手だが、計算は得意な高学年お子さん。>
→漢字の練習では何度も泣きながら書き直しをされ、国語の授業には出られなくなってしまいました。そのまま消極的になり学校に行くのも嫌になってしまいます。
→そこで、漢字の学習は、無学年式の「すららネット」で、自宅学習をはじめ、2年生の漢字から学び直してみると、できたという体験が積み重なり、自信につながりました。ですが、何よりも得意な計算を好きなように伸ばしてあげるようにしてあげた事で、算数は中学生相当の計算も可能になりそれが、一番の自信となって再び学校に楽しく行けるようになりました。
<例2:体育が苦手だけど、英語が得意な高学年のお子さん>
→体育の授業がある日に頭痛や腹痛になり、学校を休んでしまいますが、英語は好きで一日に何時間も勉強していたお子さんです。
→体育は見学OKにしてもらい、部分参加を許可してもらえた事で体の痛みは訴えずに登校できるようになりました。英語は塾は、決められた曜日しか行けないからと、自宅で、「天神」の一問一答方式の勉強を繰り返し勉強されていました。何問もできたという達成感が自信につながり、英語の授業は他の児童から一目おかれるようになりました。
このような関わりでお子さんが自信をもって、苦手な事はあるんだけど、「そんな事あるな」ぐらいで、得意な事をもっともっと伸ばして自分らしく生きていけるようになります。
お子さんに合わせたスモールステップの目標を設定していく上では、学校の先生との連携も必要ですので、先生に協力してもらえるのかも確認してみて下さい。
※最近は、自宅学習の成果を宿題とみなしてくれたり、苦手な事は無理せず見学にしてくる等、お子さんに合わせて配慮してくれる先生はすごく多くなりましたよね。
まとめ
今回の記事のまとめです。
- 得意な事をどんどん、どんどん伸ばす
- 苦手さはお子さんのペースに合わせてサポート
- 苦手な事を無理に克服しようとしても、嫌な記憶が残ったり、自信を失ったり、そのこと自体が嫌いになってしまいやすくなります。
- 苦手な事にはスモールステップで、他のお子さんや、年齢・学年をノルマにせず、お子さんに合わせてサポートしてあげましょう。
「見る」「聞く」のどっちが得意!?
お家のお子さんが「見て理解する力」と「聞いて理解する力」のどちらが得意なのかを意識して関わってみると、お子さんの理解が一気に深まるかもしれません。
例:見て理解する力が得意で、聞いて理解する力が苦手なお子さん
→言葉で何回説明されても意味が分からない&忘れてしまいやすいことがありますですが、図や絵にして説明してあげたり、お手本・見本を見せてあげると理解しやすい場合があります。
例:聞いて理解する力が得意で、見て理解する力が苦手なお子さん
→何度教科書を読んでも意味が分からない事がありますが、文章を読んでもらうと理解しやすい場合があります。
経験不足は別にして、苦手なことは努力や根性だけでは限界があります。
特に画一的にだされる学校の宿題は、お子さんの個性に合わせているわけではないので、お子さんの苦手さが改善される事はありません。かえって、出来ない事で苦痛になってしまうお子さんもいます。
苦手な事を何回も繰り返したという失敗体験で、お子さんは劣等感を抱きます。この劣等感はお子さんの自分らしさを奪ってしまいます。得意な事をどんどん、どんどん伸ばしてあげる経験をさせてあげ、後押しするだけで、お子さんは自己肯定感を得て、自分らしく生きる事ができます。
宿題では、苦手さは改善されないと、理解しつつ、学校の事で親子関係が悪化しないよう、「よく頑張っているね」「やってられないよね」等と、お父さん・お母さんは、お子さんの味方になってあげて下さい。
※ちなみにこれは我が家の方針なので、マネしなくてよいのですが、家では宿題は答えを見てササっと終わらせて、しまい、「スマイルゼミ」でのタブレット学習を子どもが自分で選んでしています。
無学年式で、苦手な所は学年をさかのぼって学習できるので、本当に知識として残りやすいですし、得意な事は学年を超えて学習できる機会があるので、苦手な事ぐらいで、個性が失われる心配もなくなりました。
我が家の場合は、自宅学習の際に最初からスマイルゼミにしたわけではなく、無学年式オンライン教材【すらら】や【天神】小学生版、【進研ゼミ小学講座】等、複数の学習教材に資料請求と、無料体験を申し込み、実際に子どもが操作してみて、「スマイルゼミ」を選んでいました。
自分で選んだので、もうかれこれ3年ぐらい続けて学習できています。宿題と違って、「やりなさい」と強要することもなく、自主的に学習できているので、宿題のストレスから解放されて楽になりました。それに、宿題を嫌々とやるのではなく、子ども自身が楽しく勉強している姿を見るのがとても嬉しく思っています(楽しくやっている方が身についている感じもしますしね)。
苦手な事を、お子さんに合わせてサポートしてあげ、お子さんの「できた」「分かった」という成功体験や達成感の積み重ねが、モチベーションを引き出し、優れている所を伸ばしてあげて下さい。
※今回紹介した自宅学習でのおススメ学習法
いずれも無料で資料請求&学習体験ができます。
従来の授業形式の勉強方式より、デジタル教材を利用すると成績が伸びるお子さんもいらっしゃいます。
お子さんに合うかどうかは実際に体験してみないと分からないですよね(我が家は4つ試してみましたが、いずれも子ども本人は毎回ワクワクしてました)。
まずは試してみる事が大切だと思いますので、是非、無料体験で確かめみて下さい。
この記事が少しでも読んで下さったご家庭のお役に立てれば幸いです。
もし、お子さんの苦手さで悩んでいるご家庭が身近にいらっしゃれば、この記事を共有していただけると嬉しいです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。