コロナの影響もあり、「在宅ワーク」や「リモートワーク」、副業等々、働くスタイルも多様化してきています。「好きな事をして生きていく」というYouTubeのキャッチフレーズも、ものすごく流行っていますよね。
これからの社会で子どもが生きていくには、個性が重要視されてきています。もちろん、子育て中のお父さん・お母さんの中には、
・「子どもには将来こんな仕事させたい」
・「私の夢だった〇〇になってほしい」
と期待を抱かれる方も当然いらっしゃいますよね。そんなさまざま生き方が自由にできるようになった現代で、これまで通りの子育てで本当に大丈夫なのか?、お子さんの個性を伸ばすにはどう育てていけばいいんだろう?習い事ってどうしよう?と悩む親御さんも多いのではないでしょうか?
本記事では、そのような悩みにお答えしていきます。また、多様性や個性が大切とされてくる、社会の中で、お子さんの個性を伸ばしていく為の接し方や、気を付けていきたい関わりについて解説していきます。
少しでもお多くのご家庭の悩みを解決したくて発信しています。この記事がちょこっとでも役に立つと思ってくだされば、是非SNSでのシェアをよろしくお願いします。
- アサヒです。臨床心理士・公認心理師です。
- 子育て相談&発達障害支援を10年間続けています。
- 年間約1500件以上の子育て支援・相談をしています。
- 教師・保育士・小児の作業療法士がいる子育て支援一家で生活してます。
- 私自身、2人の子どもを毎日マインドフルに子育てしています。
- さまざまな専門家(小児科医・児童精神科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)がいる職場で、働いているので、心理学に基づいた専門的なアプローチだけでなく、常に目の前のお子さんに合わせた多様な関り・アプローチを実践しています。
- 同じ悩みでもお子さんやご家族のスタイルに合わせた対応をしています。
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子どもの個性を伸ばすにはどうしたらいいだろう
・家庭環境によって子育てには個人差があります。どんな家庭なのか、どんな家族なのか、お子さんの生まれた環境によって関わり方はさまざまです。ですが、長年の支援や、同じ専門家同士の話し合いを通して、どのようなご家庭であっても、お子さんの個性を伸ばしていくには共通した関わりもあります。
遊びから子どもの個性は伸びていく
お子さんの遊びには無限の可能性があります。
・お子さんが思っている通りに自由に創造ができる遊びは、お子さんの可能性を広げてくれます。
→お子さんは、自分の思い通りに自由に表現しながら遊ぶ環境が用意されているだけで、自分の好きな事(色塗りが好き・ものを作るのが好き等)や得意な事(鉛筆で書くのが得意、粘土でいろんなものを作れる等)に気づけるようになります。
その遊びに興味を示してあげ、お父さん・お母さんが、「きれいに折り紙折れるね」「はみ出さないように色塗りできようになったね」とフィードバックしてあげる事で、お子さんは、自分の好きを認めてもらい、もっと頑張ろうとしてくれます。お子さん自身がどうしたいのかも確認してあげると自分の遊びを深められるので良いでしょう。
好きな事をどんどんやらせてあげましょう
「好きこそものの上手なれ」という言葉の通りです。
誰でも好きでやっていることは一生懸命になるし、それに関して勉強したり工夫したりするので、自然に上達するものである。
芸事は、無理して嫌だと思いながらやっても、成長はないということ。(※故事ことわざ辞典より引用)
もちろん、ゲームはYouTubeは限度やお約束が必要ですが、「遊び」に関しては、好きな事に没頭できることで、それが個性になっていきます。
例:とにかく鉛筆で「描く」ことが大好きなお子さんがいましたが、毎日それに没頭できる環境を作ってあげたことで、ひらがなや漢字に興味を持ち、習字や漢字検定を受けるようになり、そこからさらに興味が広がっていき、英語まで自発的に学習するようになり、最終的には外国語大学に入学されたお子さんもいました。
例:電車が好きなお子さんは、実際に乗ったり、模型を買ってもらったり、毎日駅で眺めたり、家では電車図鑑や、時刻表をみるなど、電車漬けの毎日を過ごすことで、数字の概念が身に付き、そこから算数の計算が好きになり、今では鉄道関係の会計の仕事している方もいます。
苦手な事を克服させようとして頑張らせるより、このように好きな事をどんどんやらせてあげることで、お子さんの個性は伸びていきます。
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最近は知育玩具の定期配送サービスを利用されるご家庭が増えており、お子さんの好きを見つけるなら交換可能で、定期的に保育のプロが選んでくれた知育玩具で遊べるchachachaは便利です。
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好きな事は苦手な事の克服にもつながる!?
つながります。
先ほどのことわざにもあるように、好きな事が得意な事になり、その得意な事を伸ばしていくことで、苦手な事もカバーできるようになることがあるんです。逆に言うと、苦手な事だけを克服させようと思ってうまくいかない事が多いです。
例:勉強が苦手なお子さんであっても、好きなキャラクターが英語だったから、英語に興味をもったり、昆虫が好きで図鑑をみているうちに、漢字や文字を読みたいと思うようになったお子さん
例:ゲームクリエイターになりたいと、プログラミングの勉強をしていく内に、数学と英語に興味をもち、自分から進んで塾に通い始めたお子さん。
このように、好きな事を追求していくことで、将来の夢が持てるようになり、その為に必要な勉強を自分からやる事もあります。
「好きな事ばっかりでいいのかな」「再現なくやってしまうから心配」と親なら当然思うこともあると思います。ですが、好きな事に夢中になれる時間や環境が保障されているということは、お子さんの個性が伸びていくには大切なんです。
実は怖い、習い事の危険性と、個性につながるたった一つの基準
結論から言うと、「好きで、楽しくできる」のであればいいと思います。習い事はお子さんの好きな事が増える可能性があるからです。もし、早くから習い事を通わせたいと思われるようであれば、「楽しい」と思えた体験が重要になります。
例:子どもは泣きながら〇〇教室に通っていますけど、将来絶対に必要なスキルなんでやめさせるつもりはないですというご家庭のお子さんは、最終的には、〇〇自体が大嫌いになり、苦手意識もついて、それが連想されることだけでも拒否することが多くなってしまいました。
例:最初は自分からやりたいと言った、〇〇スクールだから、最後まで続けさせようと思って、無理矢理にでも行かせているというご家庭のお子さんは、〇〇スクールの前になると嘔吐や頭痛・腹痛を訴えるようになり、家から出るのが嫌いになってしまったという事がありました。
これらの事は実はよくあることで、出来ない・つまらないと思う事を続けさせてしまうといずれできるようになる事でも早々に嫌いになってしまいます。それ自体への苦手意識が強くなるからです。そしてそれが嫌いになるばかりか、他のできていた事も嫌いやできなくなってしまう事もあるんです。
なので、習い事は「楽しくできる」が大前提で、合わなければ早めに別の教室や習い事を探してあげる事もお子さんの心の健康には大切です。お子さんによっては頑張りすぎて辛くなってしますことがあるので、「嫌な事を頑張らせすぎない」のがポイントです。
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個性を伸ばす育て方のコツ
まずは、お子さんを観察し、ほめてあげましょう。
日常生活を一緒に過ごして、お子さんのセンスや興味のある事を見つけてあげましょう。お子さんの可能性を上手に信じて、「もしかしたら」という気持ちを持ちで、お子さんのの頑張っていた事・面白かった事をメモに残してもいいでしょう。
・時間がたつのも忘れて没頭してやっている事
・一度やらせたら、自分からどんどん進んでやっていく事
人の興味や好きな事はそのお子さんが決めることであって、お父さん・お母さんが「今日から〇〇君(ちゃん)を好きになれ」と言ってもそれは難しいのと同じで、お子さんが好きだと思った事が個性になります。
日頃の観察を通して、
・片づけのレイアウトの才能あるな
・絵の色使いにセンスある
・服選びがオシャレだな
このような些細なことでもよいので、大人が気づいて、記録してあげましょう。洋服のコーディネートをお願いしてみて、そこから「服のデザイン」に興味をもつ方もいました。また、片付けを自分で考えさせる事で、部屋の配置に興味をもったお子さんもいます。何を好きになるのかはお子さん次第ですが、自信が持てた事やできると思った事、ほめてもらった事は好きになりやすいです。
観察から年齢より、今伸びてきている事に注目しましょう
「もう〇歳になったんだから△をやらせよう」と考えると、それがお子さんの課題になってしまいます。トイレトレーニングや箸の練習等、それが早い子もいれば遅い子もいますが、育児本の通りに育たないことで悩まれるお父さん・お母さんは多いです。
ある一定の時期を過ぎるとできるようになる事は沢山ありますが、そのような事を何とかしたくなる気持ちも支援者としても親としてもよく分かります。
ですが、お子さんらしさを育ててあげるには、そこではなく、「そのお子さんが“今”伸びてきている所」を注目してみてください。
伸びてきている所を手伝う
観察や注目をし、
- 頻回にやりたがること
- 毎回遊ぶオモチャ、
- じっと見ているものや、
- 興味をもって近づいてくること
ちょうど伸びてきている所かもしれません。そういう時に少しそれができるように「こうしてみたら?」「こういうのはどう?」と無理に教え込まずに、ちょっとだけ手伝ってあげてみて下さい。それがきっかけにコツをつかめ、それからは自分で進めていくようになるお子さんもいます。
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いろんな事に体験できる機会を
先ほどの、伸びてきている所に気づくには、好きなものをさせてあげることで、少しずつその可能性をみつけていくことができます。お子さんの個性は、お子さんが体験したさまざまな出来事によって広がっていきます。
例:家に閉じこもりのお子さんでしたが、ご家族が誘ってくれた乗馬体験から、馬に興味をもち、そこから動物への関心が高まり、ブリーダーになった方
例:ご家族の知り合いに農家の方がいて、学校の授業は受けなかったけど、その時間にお手伝いをして、そこでの体験経験を活かして、専業農家を始めた方
本当に伸びる事や、向いている事というのは、そのように体験できる機会を作ってあげ、最初のきっかけと、できるようになるまでの最初のステップを手伝ってあげる事でお子さんは自分から吸収し、身につけていってくれます。その時に好きな事に没頭できたという経験があると、より可能性を広げられるんです。
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注意したい関わり
無理に教える
嫌いなのに続ける、苦手を無理に克服することばかりに集中しても上手くいきません。そればかりかどんどん嫌いになっていきます。「〇歳になったから」、「小学校に入学したから」と、お子さんに期待しできるようになってほしいという願いを込めて、教えたくなる気持ちもよく理解できます。ですが、そのようにやらなければならない課題にしてしまうと、お子さんは嫌がりますし、大人もイライラして怒ってしまうので、悪循環になりやすいです。
他のお子さんと比べる
お子さんにはお子さんの良さがあります。逆に今の世の中では、他のお子さんたちと同じ事が決してよいとは限りません。ご自分のお子さんが他のお子さんと違う行動をしていても、みんなと同じを意識して教えすぎるとそれが嫌になるパターンがほとんどです。
他のお子さんと比べて早かったり、遅かったりするのは、必ず理由があります。まずはどうして、違うんだろうと考えてみてあげて下さい。多くは、
- 興味や関心事が違う、
- 注目するポイントが違う、
- 目から入る情報に反応しやすい
場合があります。ある程度の自由は許容してあげつつ、どうしてもその場にいてほしい際は、お子さんの興味を持てることをやりましょう。
例:運動会練習はかけっこはできてもダンスが嫌で興味がない場合、見学や応援はできます。頑張るところで頑張っていた事をほめてあげるとそれだけで喜ぶお子さんもいます。
例:体育がとにかく苦手で、とりわけマット運動が苦手なお子さんがいましたが、その時間だけ算数のドリルをしながら体育館にいる事で、最後までいられるお子さんもいました。
危険は予防する
予防の徹底は重要です。お子さんは何が危険で、何が危険ではないのかがまだ分からない事が多いからです。なので、危険な事をして叱られても、なんでお父さん・お母さんが怒っているのか分からないので、怒られたショックだけが残ってしまって、また同じことを繰り返してしまいやすいです。
ですので、例えば、自転車乗るのが好きであれば、上達してスピードを出すようになると、ヘルメットの習慣がないと、いきなりのヘルメットするのは拒否しやすいので、小さいころからヘルメットやひじ・ひざのパットをして自転車にのる習慣を作ってあげておくことは、将来的な危険の予防につながってきます。
また、高いところから飛び降りのが好きなお子さんは、飛んでもよい、低めの台座やイスを置いてあげ、そこで飛び降りたい欲求を満たしてあげたり、トランポリンのように、高く跳んだ感覚で満たしてあげたりするという手もあります。
「別に危なくないから大丈夫」と思う気持ちも分かりますが、どこで何があるかわからないですし、好きになりそうな事でも、危険が伴う遊びは多いので、予防するに越したことはないです。面倒だなとは思いますが、お子さんの安心・安全に好きな事に没頭できるような環境を整えてあげて下さい。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?お子さんの個性を伸ばしていくには、
- 自由な表現の遊びから好きな事を伸ばしていく
- 日常生活の観察から、好きな事・興味のある事・センスを観察していく
- 観察から、伸びてきている所に注目し、お手伝いする
- さまざまな体験を通して、好きで楽しくやっていることを増やしていく
- 無理やり教えたり、他のお子さんと比べたりしないようにしましょう。
- 危険な事は予防し、安心・安全な中で好きなことに打ち込める環境をお願いします。
お子さんの個性を伸ばしてあげたい、でも十分できていないという気持ちがあるだけでも、お子さんと向き合おうとされている素晴らしいお父さん・お母さんです。
まずは、お子さんに日々向き合いながら子育てをしている自分自身をほめてあげて下さい。お父さん・お母さんが好きな事に打ち込む姿を見て、それが好きになる事があります。
合言葉は「好きこそものの上手なれ」です!
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いずれも0円で試せる機会があるので、「合わなければやめればいいや」と思って、まずは、「合ったらラッキー」程度で試してみてもいいかもしれません。
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是非今回の記事が日ごろの子育てに少しでも活かしていただけることがあると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。